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「あ、あの、終点ですよ!」 気づいた時には、隣にいたおじさんの肩にもたれ掛かっていた。 意識がはっきり覚醒してないなく、周りを見渡すとどうやらここは電車の中だった。 そして、思い出した。 俺ウトウトしてたらそのまま寝ちゃったんだ…!! 「あ…?あ、す、すみません!!」 ハッとしてまっすぐになりガバッと頭を下げると、全く抜けてない酒が頭を揺さぶった。 「あの、ありがとうございました!!」 ぐわんぐわんする頭で慌てて肩を貸してくれた事にお礼を伝え、そのままの勢いで電車を降りる。 夏の始まりのホームは少し蒸し暑い。 それに比例するように、駅の外に出れば涼しい夜風が頬を撫でた。 どうしたんだっけ…と、帰り道をゆっくり歩きながら思い出してみる。 スッキリするまでひたすら語って飲み終わり、翔太と別れ電車に乗ったのは覚えている。 アイツは飲みすぎたらしく、明日は早朝に仕事があるから、とフラフラになりながら満喫へ向かって行った。 ちゃんと帰れるか?と心配されたが、ちゃんと普通に帰れると伝えてそのまま解散した。 電車で座ると、少しだが気持ちが持ち直したと自覚したら急に眠くなっていた。 一駅で終点&最寄り駅だから起きてよう…と思っていたが、どうやらそこで意識を手放した様だ。 肩は借りずにまっすぐに座っていたが、どうやら知らぬ間にもたれていたようだった。 「あー…やっちまったわー…」 はぁ、と1人ため息を付く。 今年の夏は、後悔と反省から始まるようだった。

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