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ショックだとは思っていたけど思っていたより土日はしっかり休め、憂鬱な月曜日がやってきた。
今日もいつものように一駅歩く。
見慣れたホームに着くと既に座れない満員状態の車内に、乗り込む人々の大きな流れに押されるようにしてなんとか今日も乗車できた。
本音を言えば、最寄り駅から会社まで5駅もあるので座りたい。
だが、昔カナエちゃんから
「太ったら結婚しないからね!」
と言われたことをきっかけに歩くようになり、今では習慣となっていた。
配属され手気づいたが、この部署はデスクワーク中心の仕事だった。
意外と運動しない平日といつか出会える未来の嫁のために、この習慣は続けていこう!と決めたのは今日の朝。
…決して、カナエちゃんとヨリを戻すためじゃないんだからな、うん。
いつものように乗り込んだ月曜の朝だが、異変を感じたのはあと二駅でつく頃だった。
なんか…尻に当たってる物がある。
いや、満員電車なんだ。
少し動くことはできるから、きっとカバンか何かが当たってるんだろう、と電車に乗った当初は思っていたが…。
この骨ばったようなゴツゴツした感じ。
たぶんこれは、カバンではなく人の手の甲のようだった。
電車に揺られてるんだ、動かせないんだと思いそのままにしてたが、今はっきりと俺の尻に手の甲を当てにきている。
(いやいやいや…俺男だし。
当てにきてる感はあるけど、カバンだけフラフラ持って動かせないんだろうな、きっと。)
うん、きっとそうだ、と1人で納得し、今日も気の乗らない会社へ向かうために目的地で電車を降りようとしたその時。
まさに電車の扉が開き降りようとしたその瞬間、手の甲だと思っていた物が俺の尻をわしっと掴んできた。
(…!?)
一瞬ではあったが、確かに誰かに触られた感触が残っている。
ゾワッとしたのも一瞬で、ホームに着いた俺は人の波に流され、階段を降りながら気持ち悪さを忘れようと急いで会社まで歩いた。
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