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「計画」15

 ボストンバッグ一つ分の荷物を抱えた僕は、再び炎天下の中を駅まで引き返す。途中で泰明に連絡を取って、学校で落ち合うことになった。  いつ神近くんの実家に行くか分からないし、早めに泰明には事情を説明しておきたい。なんて言われるだろうか、と不安な僕は泰明に「悩み事か?」と言われてしまうほどテンションが落ちていた。  駅に戻った僕は、ひとまず荷物をロッカーに預けると神近くんと合流する。 「待たせてごめんね」  駅のロータリーに現れた神近くんに、僕は申し訳なさそうに告げる。 「承諾は取れましたか?」 「……うん。大丈夫」  母の言葉が脳裏に浮かび、少しだけ言葉が遅れてしまう。 「そうですか。鐘島先輩は?」 「連絡して学校で合流することになった」 「分かりました。ところで先輩、いつも以上にしけた面してますけど」   いつも以上って事は、普段から僕はそんなにしけた顔をしているのだろうか。複雑な面持ちのまま、神近くんと連れ添って学校に向かって歩き出す。暑さと強い日差しにげんなりし、行ったり来たりの往復はさすがにしんどいものがあった。 「辛気臭いんですけど、何かあるんですか?」  疲弊してる僕に、神近くんが再度聞いてくる。

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