神近くんが僕の膝を抱え直すと激しく突き上げ、僕は堪らず嬌声を上げて襲いくる快楽の波に攫われていく。 「あ、あっ、んぅ……ッ」 　ビクビクと下肢が震えて、生暖かい液体がお腹に飛び散るのがボンヤリしている意識の中でも感じられた。 「先輩」 　囁くように呼ばれた僕は、グッタリした状態で視線だけを神近くんに向ける。 　神近くんが荒い息使いと共に覆い被さってくると、顔が近づき唇が重なり合う。さっきの激しい行為とは裏腹に、優しく宥めるようなキスに僕も素直に合わせていく。 　ゆっくりと唇が離れ、うっとりとした気持ちで神近くんを見上げた。神近くんは額から汗を流し、薄っすらと濡れた唇を開いていく。 「勘違いしないでください。まだ終わりじゃないですから」 「えっ……」 　愕然として目を見開くと、神近くんは薄っすらと笑みを浮かべた。 「俺と付き合ってる自覚を植え付けるまでは、今日は寝かせませんから」 　神近くんの執着心を滲ませた言葉に、僕はそれってどうやって判断するんだろうかと疑問と不安が心を覆いつくしていく。 　そんな僕の気持ちとは裏腹に、神近くんは再び腰を動かし始め、僕を快楽の海へと引きずり込んでいくのだった。