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第27話
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「……………先、輩?」
───バサッ
「……………先輩!?」
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「……………ふぇっ……嘘っ……やだぁ……」
───ギシッ
「……………待って………違っ…の………」
───ガタッ、バタバタバタ!
「……………せんぱ………………っ!?」
「────何?」
………半泣きで走ってきた葵は、ドアにもたれて立っている俺を見て、ぴたっと足を止めた。
「…………先輩……ど、して?」
「───どうして、って?」
「……だっ、て……帰ったんじゃ、なかったの?」
「───お前をほうっておいて、帰るわけないだろ」
うるうるした大きな瞳がまばたきをした途端、涙がポロポロと溢れ落ちた。
───全く。少しは俺を信じろっての。
「……で、何が違うって?……言いたいこと、あるんだろ?」
「………………」
「………………」
「………………」
「………言わないなら帰るけど?」
「………うー……」
葵はさんざん悩んだ末に、重い口を開いた…
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