ベッドの上に二人向かい合って座る。 葵は緊張しているようだったが、俺も同じで気の利いた言葉が何も言えない。 何も言えないまま、服を脱いで上半身を直接空気にさらすとやはり肌寒い。暖房はつけたままなのだが、病み上がりの葵は大丈夫だろうか… 葵のほうを見ると、顔を赤くしながら、震える手で服を掴み脱ごうとしている。 その手を上から押えて、葵を止める。 「……待って……俺が脱がせたい」 そのまま服の裾から手を差し入れ、葵の肌を撫でる。 「………んっ……」 しっとりと汗ばんだ肌は、手に馴染んで気持ちがいい。脇腹を撫で上げ、胸のあたりを触ると控えめについた小さな突起にたどり着く。 「───ひゃあ！……先輩……そこは……」 慌てだした葵を制して服を胸元までめくり上げると、小さなかわいい乳首が見えた。 逃げられないようにしっかり腕をつかんでから、それを舌で舐めてやる。 「……やあ……だあ……そこ、だめぇ……」 葵は俺の頭を掴んで引き離そうとするが、気持ちがいいのか力が入らない。 そのまま口に含んで吸い上げると、葵の細い体がびくびくと震える。その反応が嬉しくて、さらに吸い付いてやる。 満足するまで舐めまわして口を離したころには、いじめてしまった右の乳首は赤く染まってぷっくりと膨らんでいた。 くったりと力の抜けた葵の両手を万歳するようにあげさせると、するりと服を脱がせる。 袖から手が抜けきると、そのまま葵は後ろに倒れて、ベッドにぽふっと仰向けに転がった。 瞳はとろっと潤んで、久しぶりの快楽に浸っているようにも見えた。 「………葵……口、開けて……」 頬に手を当てて撫でると、葵の口元が少し緩んで開く。そこに噛みつくようにキスをする。 「……ん……ふぁ……ふぅ……」 くちゅくちゅと淫らな音が部屋に響くが、舌の動きは止められない。飲み切れなかった唾液がこぼれだし、葵の頬を伝って流れ落ちる。 キスをしながら腹を撫でたり、さっき触らなかった左の乳首をつまんだりしていると、葵の手が俺の首に回って自分に引き寄せてきた。 ……もっと。もっと。 そう言っているような気がして嬉しくなる。 ひとしきりキスを堪能して体を離すと、葵の履いているスウェットに手をかけた。ぐいっと脱がせると、現れた下着はすでに濡れて、少し色が変わっていた。