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第49話
葵が恥ずかしそうに教えてくれた言葉。
『僕の、小さいし』の正体とは……あー……何って、ナニね…
こいつ、一晩で何回俺に「萌え」を与えるつもりなのか……恥じらいながら口にした今夜2度目の言葉に、またもや俺はくらくらした。
つーか、大人なんだから、他に言葉はいくらでも選べると思うんだけど?……ペニスとか、竿とか、イチモツとか。なのにこいつの選ぶ言葉といったら、もう……かわいいくせに、卑猥なんですけど!
「……いや、まあ……俺のと比べたら確かに小ぶりかもしれないけれど……そんなの、サイズの問題じゃないぞ?」
「……………」
「何ていうか……形とか、固さとか……相性もあるし?」
「……………」
「それに、俺も初めてなんだから、大きいのを挿れるより小さめの方が負担少ないから助かるって!」
「………何か、先輩……無理してなぐさめてる?」
「……………」
いやいや、そういうわけではないっ……まあ、ちょっとフォローしてやろうかという気持ちは……あるけど。
……さっきまでかわいく恥じらっていた葵の顔が、むすっとふくれてきている。
何だか、旗色が悪くなってきたな。
しかたない。ここは一気に押してみるか。
「よし、じゃあここは一つ、うまくできるか今から試してみようぜ」
「……………えっ?」
俺の言葉に戸惑う葵に、転がったままにしていたローションとゴムをとって手渡す。
「えっ……何?どうしたの?」
「まあ、あれこれ考えても始まんねーし……やってみれば分かるだろ。道具もあるし。ほら、あれだあれ!『百聞は一見に如かず』!」
「えっと……そういう問題ではないと思うんだけど……」
「あー、もう、いいから早く試してみようぜ!うまくいかなかったら、他の方法を考えたらいいんだし!じゃあ、よろしく頼むわ。優しくしてくれよっ」
何だか、何でこんな展開になっているのか、自分でもよく分かんねーけど……まあ、いいや。
葵の『初めて』を2度ももらえるんだから、考えようによってはそれもいいかもしれないし。
葵の肩を掴んでいた手を離して自分の身体を後ろに移動させると、よしっと覚悟を決めて、足をぱかっと開いてやった。
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