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「…ねぇ、熱いの…
お願い……脱がせて…」
さくらはイスにもたれかかったまま
自身の背中に手を回し
後ろのファスナーを開けようとしていた
そう言ったさくらの唇が
艶っぽく光り、誘う
太一が戸惑っていると
さくらは立ち上がって
今度は太一の胸にもたれかかった
「………」
緊張した太一の手が、さくらの背中に回る
そしてファスナーに手を掛けると、ゆっくりと開けた
「…はぁ……」
解放されたせいか
さくらが太一に体重を乗せた
その瞬間、太一は後ろに倒れた
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