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告白1
12月に入ると
街のあちこちでは本格的に
クリスマスのイルミネーションが目立ち始める
竜一とツリーの下で初めてキスをした事を思い出したさくらは
少し恥ずかしい様な懐かしい様な
気恥ずかしさを感じ頬を紅く染めた
別のクラスの竜一をいつもの様に待っていると
不意に声を掛けられた
「工藤、は…話があるんだけど……」
見ると同じクラスの武下太一だった
一重で少し吊り上がった太一の目は、更に吊り上がり
興奮しているのか息が少し荒い
竜一ほどではないけれど
太一も"不良みたいで怖い"という認識が、学年中に広まっていた
「……ぇ な、何?」
緊張した表情のさくら
そのさくらの腕を太一が掴み
…引き寄せた
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