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第2話
「いただきます!」
「いただきます。」
「はい。
どうぞ、美味しい食べてください。」
にこにこと手を合わせる子供達に自分の頬も緩む。
子供らしい無邪気な笑顔がきらきらしてる。
「このハンバーグどう?
自信作なんだけど。」
「要のご飯は全部うまい!」
「やったー。
じゃあ、残さず食べてな。」
わしゃわしゃと髪を撫でるとうんっ!と元気よく頷いてくれた。
口一杯に飯を頬張る子に、美味しいと食べてくれる子、勿論好き嫌いのある子供もいる。
みんな家庭に事情がある。
どんな理由か無理に聞こうとも思わない。
吐き出したくなったら聞くし、泣きたくなったら抱き締める。
この子達は各々色んな事情を抱え今日もこの食堂に脚を運んでくれていた。
此処にくればあたたかい飯が食える。
友達がいる。
痛い事はない。
こわいことも。
ここでは、笑ってくれる。
俺は、その顔が見たい。
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