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第33話

「…………セックス依存症だな」 「せっ!?………………はぁ!?」 「お前、厄介なやつ捕まえたな…………」 そう呆れた顔でいうのは長年の友人である医師の正音寺 将瑠(しょうおんじ まさる) 尚くんに眠っているところを叩き起されたあと、抱きついてきた尚くんをどうにか(なだ)め、話を聞くと 体の疼きが止まらない、勃起が収まらない とわぁわぁ泣き出したのでそのまま彼を抱き抱え、夜中に友人をたたき起こし駆けつけた その友人は不機嫌そうに玄関を開けると、尚くんを見てすぐに顔色を変え 睡眠薬を飲ませて尚くんを眠らせたあと、俺を呼びつけ病名を告げた 「なんでそんな依存症に………………」 「…………こいつ日本人だろ」 「あ、あぁ…………」 「セックス依存症は性に対するトラウマから生まれる レイプ……痴漢……近親相関…………とかな おい朔也、こいつと出会う前のこと詳しく教えろ」 いつになく真剣に言う友人に、ゴクリと唾を飲み込むと尚くんに出会う前のことについてゆっくりと話した

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