ゆっくりとベッドの上に寝かされる。 ベッド…… やっぱり及川さんは、俺を抱こうとしてるんだよな。 やばい……すごい緊張してきた…… ますます早くなっていく胸の高鳴り。 ギシッと軋む音と一緒にベッドが揺れ、及川さんが俺の上に跨がってきた。 「お、及川さん……本当にヤるんすか？」 「飛雄、好きにしていいって言ったじゃん……」 確かに言ったけど……やっぱり心臓が壊れそうなほど動悸が早くなって苦しくて、 まだ始まってもないのにもう止めたい。 そんな俺の考えを他所に、及川さんはそっと頬に触れてきた。 「飛雄、口開けて」 有無を言わせない熱い眼差しに逆らえず、俺は躊躇しながらも恐る恐る口を開けた。 「いいこだね、飛雄……」 優しく囁いてから及川さんが顔を近づけてきて、唇を塞いでくる。 直ぐ様口の中に入り込んできた生温かい舌の感触に、息を呑んだ。 口内を掻き回され、きつく舌を吸い上げられる。 「ん、ふ……んんぅっ！」 吸われた瞬間ビリっと舌が痺れて、ゾワゾワと身体が震える。 二人の唾液が混ざりあって、クチュクチュと水音を生み出す。 その音が俺をヒドク興奮させた。 やっぱり及川さんはすごくキスが上手い。 舌を吸い上げられる度、頭がクラクラして下腹部が疼いてくる。 何これ、ヤバイ……おかしくなりそう…… 「ん……ふぅう、ん…んぁ…んあぁっ！！」 キスに夢中になっていて全然気が付かなかった。 いつの間にか及川さんの手が服の中に忍び込んでいて、突然胸の先端に触れてきた。 「ふぇっ！　んんっ……」 及川さんは器用に口内を掻き回しながら、胸の尖りに何度も指を滑らせてくる。 それがなんかくすぐったくて、でもそれだけじゃないような、変な感じがする。 なんか、ダメだ 俺は、よく分からない感覚に混乱しながら、及川さんの背中を叩いた。 「ん？　何？」 「ハア、ハア、ハア……お、い、かわさん、乳首、くす、ぐってぇーから……やめて、ください……」 ずっと口を塞がれていたから、息も絶え絶えだ。 そんな俺の訴えに、及川さんは何故か楽しそうに笑っている。 「へぇ、くすぐったい？ ゴメンねトビオちゃん。だったらこれはどう？」 そう言うと今度は、そこに軽く爪をたててきた。 「んっ！　は、ぁ……及川さん、それも嫌だ！」 「んー？　くすぐったくはないでしょ？」 確かにくすぐったくはないけど…… 爪を当てられたまま小刻みに動かされ、痛くは無いんだけど…… なんて言って良いのか分からず目を泳がせて黙っていると、彼はそれをどう思ったのか、口角を上げて微笑んで胸の尖りをカリっと引っ掻いてきた。 「い、あっ！」 ビリっとした感覚に身体が揺れる。 何度も何度もそこを引っ掛かれると、 そんな強くはやられてないけど、優しいんだけど、体が変で、なんかすごく痛く感じる。 「あっ、やっ！　乳首いてーです！ 止めてください！」 「ふふふ……もぉ～トビオちゃんは我が儘だなぁ～ じゃあ、こうしてあげる」 彼はクスクスと笑いながら顔を伏せてきて、今度はそこを口に含んできた。 「えっ！　んっ、い、いゃ！ 及川さん！　そんなとこ美味しくないから、口に入れないで下さい！！」 そんなとこ今まで体を洗う時にタオルで擦るぐらいで、そんな触ったこともないのに。 人の指で触られて、引っ掻かれて、しかも舐められるとか！ なんなんだよこれ！ 突然与えられた暖かくて、濡れた感触。 こんなの本当に初めてで、どうすれば良いのか分からない。 「い、嫌だ！　及川さん！ 止めてください！」 そう訴えているのに彼は言葉を無視して、わざとらしく音をたてながら胸の尖りを吸ってくる。 その音がますます俺を興奮させ、おかしくさせる。 「あぁ、あ、うぁ……ダメおいかわさん！ ん、やぁ……」 ヌルリと濡れる感触 吸われる度、ゾワゾワと頭と身体が痺れる。 もう片方の尖りはクリクリと指で円を書くようにこねられている。 「あ…んぁ……っ…や、やだぁ！」 熱くて、ちゅうちゅうと吸われたら、身体がムズムズしてきて、胸の尖りはくすぐったいような、そうじゃないような…… 身体が勝手に揺れてしまう。 しばらく胸の先端を弄られ続けていると、下腹部に違和感を感じた。 あ……これは、やばい…… 今までの感覚は初めてで、すごく混乱してるけど、これは流石に俺でも分かる。 胸に与えられる快感に耐えながら、無意識に頭を上げて下の方を見ようとした。 俺が動いたことに気付いた及川さんと目と目が合う。 「お、及川さん……あの、なんつーかその……」 「あ、もしかして……勃っちゃった？」 羞恥を掻き立てるような言葉に、顔が熱くなっていく。 「トビオちゃん、触ってほしい？」 嬉しそうに笑いながら及川さんは首を傾げて、俺の顔を覗き込んできた。