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第51話
及川side
飛雄からのメールは、どんな内容でも死ぬほど嬉しい。
やっぱ誰だって、好きな人からのメールは特別だよね。
どんなのでも良いから、飛雄からメール来ないかなぁ~
なんて思っていたら、グッドタイミングでメールが来た。
飛雄とは運命を感じる。
俺達はやっぱり繋がっているんだね。
なんて思いながらルンルン気分で受信ボックスを開いて、メールを確認した。
《今週の日曜って部活休みですか?
俺は午前までなんすけど、もし良かったら俺と
デートしませんか?》
え? デート?
“デート”
あの飛雄がお誘い? デート?
え? え? ええ? えぇぇええ? えぇ!?
「岩ちゃん岩ちゃん岩ちゃん岩ちゃん岩ちゃん岩ちゃん岩ちゃん岩ちゃん岩ちゃん岩ちゃん岩ちゃん岩ちゃん岩ちゃんんんんっっ!!!!」
「何だようっせーぞクソ川?」
俺は嬉しさのあまり、岩ちゃんのところへ飛んだ。
岩ちゃんは面倒くさそうに頭をかきながら、それでも耳を傾けてくれる。
「と、とと、と飛雄からデートのお誘いキタァーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっっ!!」
「え? マジかよ。
あの影山がお前をデートに誘うとはな」
「そーだよね! ビックリだよね。
だって飛雄なら、俺がデートしようって言わない限り何も言ってこない、恋人らしいことなんて何もしない考えないバレー馬鹿な筈だもんね!」
その飛雄がまさかデートに誘ってくるなんて。
日曜は季節外れの雪とか降らないよね?
何これ、チョーーーー嬉しいんですけど!
「んだよクソ川、バカみてーに嬉しそうな顔しやがって」
いやもう、ニヤケない方が可笑しいよね?
だって飛雄がデートに誘ってくれたんだよ?
嬉しいに決まってるよ!!
「初デートだよ岩ちゃん! 飛雄とデートだよ!
わぁ~~どーしよ。
嬉しい♪ 楽しみだなぁ~♡」
ヤバいよもう、ニヤケすぎて絶対変な顔になってるよコレ!!
岩ちゃんはそんな俺を見て、ため息を吐きながら笑っていた。
あぁーーーー早く日曜にならないかな♪
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