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・第159話・
及川さんの冷たくて鋭い瞳……これはあの時、
新藤さんにキスされて及川さんが怒った、あの時と同じ展開だった。
まさかまた新藤さんのことで、及川さんを怒らせてしまうとは……
でもこれは新藤さんが勝手にキスしてきたんだから、やっぱり俺は悪くない。
なのに
「なんでお仕置きなんて?」
「そんなの飛雄が悪いことしたからに決まってるでしょ?」
「悪いことなんてしてません……」
「お前がまた油断して梓ちゃんにキスされたからだよ」
「だ、だってあんなことされるなんて普通予想して、避けることなんて出来ねーし……」
「梓ちゃんはお前を狙ってるんだよ!
ああいうことされるって普通は予測出来たことでしょ?
それなのに油断して、梓ちゃんを家まで送ってあんなことされるなんてさ……本当にバカなんだから。
あそこで梓ちゃんを送らなかったらキスもされなかったし、早く二人っきりになれてたんだよ。
俺はお前と早く二人っきりになりたかったのに……」
「お、及川さん……」
拗ねたように唇を尖らせて、目線を逸らした及川さんに俺は動揺して狼狽えた。
俺だって早く、及川さんと二人っきりになりたかったんすよ。でも、新藤さんも心配で……
「俺と二人っきりになることより、梓ちゃんを送ることを選んだんだよ、お前は……
これはもう、お仕置きされても可笑しくないよね」
獣の様な鋭い光を放った瞳で俺を見据えて、恐ろしく思いっきり口角を上げた及川さん。
こ、これは本気でお仕置きされる。
ヤバイと思った次の瞬間、俺の下半身に強い衝撃が与えられ、俺はたまらず声にもならない悲鳴を上げた。
「~~~~~~~~ッッ!!」
膝を立ててグリグリと、俺の股間を容赦なく刺激してくる及川さん。
俺のモノを押し潰すかのように強く刺激してくるから、痛みで視界がだんだん白みがかっていく。
「つッ、あ……うぁ、あ……ンゥ、おい、か、わさ……やめ……やめ、て……くだっ、うっ、ぁ、あ…」
「ハハ……何言ってんの飛雄、お仕置きなんだから止めてあげるわけないでしょ?」
「あ、あ、あうぁ、んぁ…あぁっ!」
俺の言葉と合わせるように強弱をつけて、グッグッググッと膝を股間に擦り付けてくる。
及川さんは今も俺を見つめながら、楽しそうに口角を上げて刺激を続けていた。
最初は痛みしか感じなかったけどそれを続けられていくにつれ、だんだんその刺激に身体が慣れていき、快感を生み出して行く。
背筋に電気が流れるようなゾクゾクとした感覚が俺を襲い、身体が熱く甘く痺れる。
足に力を入れることが出来ず、その場に立っていることさえも難しくなっていった。
俺は全ての力を解放して、及川さんにしがみつき身を委ねた。
俺が快楽に負けてこういう状態になった時は、いつも及川さんは優しく身体を気遣ってくれるのに、今日の彼は違った。
「ちょっと飛雄~何感じてんの?
痛くされて感じるとか、本当に飛雄は淫乱で困っちゃうよ~
俺は今お仕置きしてるんだよ。
簡単にはイかせてあげない。
飛雄には今後ああいう間違った行動を取らせないためにも、きちんと反省してもらわないといけないんだからね」
そう言って及川さんは、俺の肩を下の方へ押して地面に跪かせた。
そして自分のズボンのベルトを緩めてチャックを下げ、まだ何の反応も見せていない一物を引っ張り出して、俺の口元に近付けてきた。
「ホラ飛雄、フェラしろよ」
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