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・第160話・

こんな所で……外でフェラ?! ウソだろ……? 言っていることが信じられなくて、俺は彼の表情を窺おうと恐る恐る目線を上へと滑らす。 彼は真っ直ぐこちらをいぬく様な眼差しで見下ろしていて、顔には、 『さっさとヤれよ』と書かれているように見えた。 威圧的なオーラを醸し出す彼の下で俺は、背中に嫌な汗をビッシリと滲ませていた。 「お、及川さん……ここ外っスよ? 誰かに見られたらどーするんスか?」 「見せ付けとけばいーよ」 「いや、さすがに嫌ですよ! 家に帰りましょう! 家でならどんな恥ずかしいことでもやりますから!」 「何言ってんの? 家でヤったら普通のセックスになるじゃん。 これはお仕置きなんだよ。飛雄の嫌がることをやらないと意味ないだろ」 「いやあの、でも…… あっ! そー言えば及川さん、俺には攻めは無理だとか言ってましたよね? それなのにフェラしろとか、言ってることメチャクチャっスよ!」 「確かにお前には攻めは向いてないと思うけど、フェラの素質はすごいあると思うよ♪ 他はダメダメだったけど、お前のフェラすんごい気持ち良かったし! またやってほし~なぁ♡」 「フェッ、フェラもダメダメっすよ!!」 なんとかこのあり得ない状況を回避したくて、逃げ道を作ろうと口数が自然と多くなる。 無意識に目を泳がせ狼狽える俺に及川さんは、突然表情をガラリと変えてニコリと微笑んだ。 え? 笑った? もしかして許してくれるのか? なんて甘い期待をしながら微笑み返ししたその時、及川さんがガシッと頭を掴んできて、俺の口の中に無理矢理陰茎を突っ込んできた。 「アガッッ!! むぐうぅぅっ!」 「ギャーギャー言ってないで、お前は大人しく及川さんの言うこと聞いてればいーんだよ! ホラ! 歯ぁたてないでよね~」 「ンッ! ン、ン、んん、んむぅっ!」 ニコッと笑って及川さんは俺の頭を掴んだまま、強引に前後に揺さぶってきた。 グヂュッ、ジュボッジュボッ、ジュボッ と、俺の口から卑猥な音が漏れ響いてくる。 「あー……飛雄気持ちいい…よ……」 「う、うぐぅ! ん…ふうぅ、ふぁっ、むぐぐっうぅ!」 出しては入れ、また出しては入れられる。 飲み込むことの出来なかった唾液が口腔から溢れ滴り、地面を汚していく。 苦しくて苦しくて、上手く呼吸することも許してもらえない。 俺はもう止めてくれと必死に及川さんの足を叩いて訴えたが、彼の手は休むことなく動き続けた。 「ふぐっ、んふぅぅ! ん、んふ、ンンっ、んぅ」 「ん……ハァ……飛雄、そろそろイク…よ」 ガクガクと頭を激しく揺さぶられ、苦しみで視界がボヤけ何も考えられなくなってきたころ、口腔内を行き来していた熱の塊がビクビクっと震えだした。 「飛雄、しっかり受け止めてね……」 余裕のない声で及川さんがそう言った次の瞬間、熱くてドロッとした蜜が勢いよく口内へと注がれた。 「んンンンッッ!!」 容赦なく襲い狂う嘔吐感にもがき両手をバタつかせたが、及川さんは全てを飲み干すまで頭から手を離してくれないようだった。 苦しみに耐えなんとか全部飲み込むと、及川さんは小さく声を漏らして笑いながらやっとこさ手を離してくれた。 俺は肩で息をしながらフラフラと、その場に座り込んだ。 そんな俺の前に及川さんがしゃがんで、目線を合わせてくる。 「フフフ……気持ち良かったよ飛雄。 でも、お仕置きはまだこれで終わりじゃあないんだよ」 今も意地悪く口角を上げて笑った及川さんが、素早く下の方へと手を伸ばして、完全に反応してしまっている俺の欲望をズボンの上から掴んだ。 「うっ、あぁっ!」 「アレレ、トビオちゃ~ん ここ、こんなにしちゃって、俺のおちんちんジュポジュポして興奮しちゃったのぉ? イヤらしい子だねトビオちゃんっ♪ 優しい及川さんが気持ちよぉ~くしてあげよっか?」 「いい、で、す……」 熱を持ったそこをやわやわと撫でながら言われた言葉に、俺は力なく首を振った。 すると及川さんは更に口角を吊り上げて、俺のズボンのベルトを外し始めた。 「遠慮しないでよトビオちゃん♪ さっきは気持ち良くしてもらったから、今度は俺がトビオちゃんを気持ち良くさせてあげるね!」 「あっ、やめ、及川さん! 気持ち良く、いらないです!」 「お前に拒否権はないよ、飛雄」 慌てて及川さんの手を止めようとするがさっきの余韻で上手く動けず、簡単にズボンをずり下げられてしまった。

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