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・第161話・

先端を潤ませ硬化した昂りは、外気に晒され恥ずかしそうにヒクヒクと反応し、刺激を求めている。 こんなところで、好きな人の眼前に晒されて…… 嫌だって思ってるのに鼓動が早くなって、身体がどうしようもなく熱くなっていく。 触ってほしい でも…… 「おいか、わさん……嫌です……お願いですから、帰りましょ……」 自然と潤んでいってしまう瞳で真っ直ぐに訴いかけるが、及川さんは返事せず見つめた瞳をスッと怪しげに細めた。 彼から醸し出されたこの縛り付けるような雰囲気に、俺は喉を鳴らして無意識に後退りしようとしたが、背後の壁がそれを阻んだ。 逃げ道などないと最初から決まっている。 「お、及川さん、イヤ、嫌です!」 瞳を強く閉ざして必死に痛くなるほど首を振ったがやはり返事は返らず、かわりに足のつけねをスルリと撫でられ、ビクッと身体が跳ねた。 際どいところに当たりそうで触れられず、スルスルと撫でられくすぐったくて、でもゾクゾクと反応してしまう自分の身体が恨めしい。 太股ばかり撫でていたイヤらしい大きな手が、ツーっと上の方へと滑って服の中へと忍び込み、尖ってしまっているあるところを強く抓ってきた。 「あぁッ!!」 震える身体、痺れる痛みに悲鳴をあげた。 彼の腕を掴んで止めようとするが、それを阻止するように今度は優しく円を書くように捏ねられ、違う意味でまた身体が震えた。 「ん……や、あっ……ぁぅ」 クソ……上手く力が入らなくて、抵抗出来ない 声が押さえられず、与えられた快感に素直に感じてしまう俺に、及川さんはクツクツと笑った。 「やっぱり淫乱だね飛雄……ちょっと足触って乳首弄っただけで、すんごいトロトロになっちゃってさ。 ねぇ、触ってほしい?」 柔らかく笑って大量の先走りを滴らせた欲望に、フゥッと息を吹き掛け遊ばれる。 それだけなのに昂りがピクッと揺れ、反応したのが見て取れた。 ほしい……触って、いっぱい気持ち良くして その愛しい手で…… 「ダ、メだ、こんなところでは、嫌で、す……」 波打つ心 でも理性は手放さない なんとか声を絞り出して、再度首を振った。 そんな俺に及川さんは、本当に意地悪そうに口角を上げた。 「そうだね、ダメだよね。 簡単にイかせたらお仕置きじゃなくなる。 うん、前は触らないよ。でも大好きな飛雄のために後ろは触ってあげる。 飛雄……お前、後ろだけでイってよ。 淫乱なお前になら出来るよね……」 弾んだ声でそう言って及川さんは、突然俺の腰を強引に掴んで引っ張り、反転させ無理矢理四つん這いにさせた。 「うあぁッッ!!!!」 そして後ろに回り込まれたかと思った次の瞬間にはもう、強い刺激が俺を襲った。 「いっ! あぁっ、ヤダ、あ、んぁ……や、ダメ、ヤダ及川さん!!」

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