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・第163話・

「んあぁあぁぁッッ!!!」 貫かれた瞬間身体中を渦巻き頗っていた熱が大きく脈打って、勢い良く白濁を撒き散らした。 「アハッ、いっぱい出たねぇ~ おちんちん全然触ってないのに、本当に後ろだけでイっちゃったね♪ このい・ん・ら・ん♡」 クスクスと楽しそうに笑ってから及川さんは、何の前触れも無しに突然腰を激しく揺さぶってきた。 「んぁ、あっ、ああぁ…んやあぁっ!」 速すぎる腰の動き、絶え間無く与えられる奥底への快楽…… ズッ、ズッチュッ、パン、パンッ、ズチャズチャ 卑猥な水音、肌と肌がぶつかり合う音が脳内で響いてクラクラする。 「あ、あ、あぅ、あ……やぅ…あぁっ、あん……」 俺の陰茎はさっき欲望を吐き出したばっかだったのに、あまりの気持ち良さにまた反応して昂ってしまっていた。 こんな、こんなところで嫌なのに、誰かに聞かれたらヤバいのに……どうしよう、スゲー気持ちいい…… 「飛雄、すんごい気持ち良さ、そうだね。 声もいっぱ、い出ちゃってるし……嫌なんじゃ、なかったの?」 こんなに感じさせて気持ち良くして、声を抑えることを出来なくさせたのは及川さんなのに…… 俺への刺激を止めぬまま彼は、途切れ途切れの掠れ声でそんな意地悪な質問をしてくる。 スゲームカつくのにやっぱり快感に勝てなくて、それでも俺は意地を張って、すごい感じてどうしようもないのに首を振って見せた。 「あ、うっ、や……やら……やで……す」 「は…………あ、そう……じゃあ、止めちゃおっか、な?」 そう低い声で言って及川さんは、俺から昂りを抜こうと腰を引いた。 「あ、あ、や、やらっ!」 ここじゃダメだと思っているのにそれでも身体が彼を欲して、逃がさないように後ろを締め付けた。 そんな俺に及川さんはビクッと体を震わせてから、小さく吐息を漏らして笑った。 「フフフ…… 止めてほしいの? それとも気持ち良くなりたい? どっちなのトビオちゃん。 はっきり言わないと及川さん分かんないよ」 なんて含み笑いをしながら前の方へと手を滑らせて、俺の完全に勃ち上がってしまっている欲望を優しく撫でてくる。 その小さな刺激でさえ今の昂りは過剰に反応して、ビクビクとわななき、先端から蜜を大量に滴らせている。 もう、我慢出来ないみたいだ…… ゴクリと喉を鳴らして、快楽を求めて震える唇を必死に動かす。 「お、おいかわさ……続き、ほし、い……」 「もっとちゃんと言いな飛雄。 及川さんにどういう風にされたいの? ちゃんと言わないとあげないよ」 「クッソ…… 及川さんのち、ちんこ、で……ぐちゃぐちゃに…… ぐちゃぐちゃに気持ち良くしろボゲェ!!」 こんな言葉を言うなんて恥ずかしくて、早く言い終わるように一気に捲し立てた。 そんな俺の腰を及川さんはスルリとイヤらしく撫でて、ニヤリと意地悪そうに笑いこう言った。 「良く言えました。 お望み通りぐちゃぐちゃにしてやるよボケェ」

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