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第223話
目を閉じて……
唇の感触、舌の動き
肌に走る鋭く愛しい刺激を
全身で感じる……
どれだけ感じ、どれだけ続いたか分からない。
今、俺の全身に、彼の愛の証が数えきれないほどちりばめられていることだろう。
それが嬉しく、愛しくて……頬が緩む。
「んっ、んっ、あ……及川さん……ん、はぁ……」
「ん……飛雄……」
チュウゥ……
何度目かの証が、太股に咲き誇る。
一つ鼓動が脈打ったのと同時に自然と上がってしまった足を掴まれ、またそこにも唇が触れる。
「う……んはぁっ!
あ、あ…及川さん、もう……」
そろそろ……いや、もう限界に近かった。
もっと強く彼が欲しくなったのだ。
全身を覆い尽くすほどのキスマークを与えられ
優しく、時には思いっきり吸われ、身体は甘く痺れっぱなしだった。
愛しい人にこんなにも沢山の愛撫を絶え間無く与えられたら、我慢なんて出来なくなるに決まってる。
触れられてもいないのにある中心が、もう限界だと、
早くそこにも刺激がほしいと叫んでる。
ヒクヒクと疼いて、どうしようもない。
「あっあっ、及川さん!
もう、ほしい……もっとほしい、で、す……」
及川さんが欲しすぎて、声が波打つ。
彼にも自分を求めて、余裕をなくしてほしいと願う。
余裕をなくしたあなたにグチャグチャにされたら、どんな快楽が待っているのか……
期待する心を抑えられない。
「及川さん……足りない、足りない!!」
「飛雄……俺がほしいの?
もっと言って飛雄
俺がもっとほしいって……
強く求めてくれないと嫌だ」
熱く甘い声で、嫌だなんて言うな。
可愛い……可愛い、可愛い……
そんな及川さんが愛しすぎて辛くなる。
どうしよう、この感情で頭が爆発しそう……
視界が滲む
「及川さん! 好き、好きです!!
ほしすぎて死にそう……
及川さん、俺をいっぱい満たしてください!!
及川さん……」
手を必死に伸ばし、彼を抱き寄せ
唇を奪う。
搦め合った舌が擦れ痺れて、視界が白くぼやけていく。
「及川さ……ンンゥ、」
「…………っ!
飛雄!!」
頭の中で及川さんの強声が響き、こんなにも強く名前を呼ばれた喜びに感情が膨れ上がって溢れた。
身体を抱き上げられ、固く冷たかった床が離れていく。
見上げた彼の表情は真剣で、瞳が燃え上がっていた。
ある場所へと運ばれながら、彼の胸に顔を埋めてひっそりと微笑んだ。
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