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・第254話・

密着したところがとてつもなく熱い この雰囲気、お互いに与えあった快楽に熱された吐息が、 必死に耐え震える陰茎を掠め より射精感を煽っていく。 もう限界も近いことは明白だと、彼の吐息からも余裕のなさが陰茎を通して感じられた。 腰を落とせば、強い快感を得られる。 羞恥、刺激を欲する身体……頭中にそれらが入り交じる。 荒く息を吐き出しながら忙しない心音を押し込め、眼前の欲望にそっと手を伸ばした。 それは、ドクドクと脈打ち掌に伝わって、今にも破裂しそう。 俺も、同じで……我慢出来ないから 「及川さん……」 ゆっくりと唇を陰茎へと近付けていく…… 先端にチュッと唇を落として、そのまま舌を出し、 自分の唾液と彼の先走りが混ざった液体を舐める。 それに彼はまた熱い息を吐き出して、俺の尻をゆるりと撫でた。 「んっ……ぁ……」 ただ撫でられた、それだけなのに大袈裟に腰が震え、高い声が出てしまう。 そのまま両手でゆっくりと、形を確かめるように丸く撫でられていく。 くすぐったくて、でも陰茎にじわじわと感触が伝わっていくこの感じがたまらない。 「んっ、ん……ふ、ぁ……」 両手で包み込まれて、キュッと、真ん中に寄せられる。 「ンッ!」 ブルっと腰が物欲しそうに揺れた。 「ん……はぁ…及川さ、ん……」 「飛雄、ちょうだい……」 色っぽい囁き 手の力は抜かず包み込んだままで、尻を下の方へと押される。 「う……ぁ……」 期待にガクガクと両足を震わせながら、腰を落としていく。 導かれるように陰部が彼の唇へ近付く。 昂りすぎて腹にピッタリとくっついてしまった陰茎を、彼は優しく掴み取り、口内へと誘い入れた。 「ンァッ!」 燃えるような体温、ねっとりとした口腔 濡れ絡み付く柔らかな舌の感触 「んっ、は、ぁ……あ、つい……はっ、あ……あ、うっ!」 弱いところをくすぐられ、舌先を窪みに捩じ込むように刺激され 何度もイキそうになる 「あっ、は……あ、あぁっ……ん、ふっ……!」 全て持っていかれそうになって 拳を握り、下肢に力を込めて、必死に耐えた まだだ……イクにはまだ早い…… 与えられた快楽に捕らわれ、手放してしまっていた愛しい欲望を再び掴み取った。 「んっ、は……あっ、あっ…あ、んむっ、むふ……」 続け様の刺激に嬌声をあげながら、手にした昂りを口内へと導いた。 「んっ、ふ、うぅ……んむぅ、」 口に含んだ瞬間及川さんの昂りがビクッと脈打って、そんな反応にやっぱり彼もフェラの快感を待ち望んでくれてるんだって分かって、 なんか胸がグアッてなる…… 俺のもきっとそうなってて、 これよりもっとすごいことになってるって自分で分かってるから、 それに及川さんも同じような気持ちになってくれてる きっとそうだと思うから…… 含んだ屹立を舌で慈しむように、優しく撫でる。 撫で続けているとなんか、どんどん愛しさが込み上がってくる。 そうしていると及川さんも同じように、俺の陰茎を舐め上げ、ゆっくり撫でてくれた。 「んっ、む、んぁ……は、んんぅ……」 イかせるためだけに与えるような、強い刺激じゃない。 緩やかな感触が、陰茎から全身に伝わって お互いを愛し大切に、求め、守られ守るような そんな優しい刺激だった。 それがものすごく気持ち良くて もっとしてほしくて、してあげたい。 「んっ! んんっ、は、うむ、うっ、ふぅ……」 少しきつく亀頭を吸われ、そして労るように舌で擦られる。 吸われただけで両足が震えて、擦られると腰がピクッと跳ねた。 だから俺も同じように吸ってあげる。 「んっ、んっ…ん、ふ……」 きつく吸って吸って、可愛がるようにゆっくり舌を這わしてやる。 吸う度に チュクッ、チュパッ、チュクチュク、 艶かしい音が響いて その度に彼が気持ち良さそうにしてるのが分かって 嬉しくなって、もっと興奮して 彼の気持ちいいところを今より沢山知っておきたくて、探そうと舌が自然と滑らかに動いていく。 俺が舌を動かせば動かすほど、及川さんもいっぱい愛撫してくれて。 「ん、むぅ、う…うぅ、んっ……んふぅ……」 与えられ続ける快楽にひっきりなしに喘ぎながら、彼の陰茎を口内全てで味わう。 もう、口も頭の中も陰茎も、爪先まで、全身がトロトロに溶かされたみたいになって、 溢れ出す唾液も止められなくて、陰茎だけじゃなく彼の陰部全てを濡らすほど舌を動かしてる。 最初はどちらかが刺激を与えればそれに応え、相手にもっと気持ち良くなってもらおうと、 応えた以上の快楽を届けるように舌を動かし合っていた。 でも今はどちらが先とかそんなものは無くなっていて 心を通じ合わせ、同時に舌を動かして 俺も及川さんもお互い、ただ夢中で止むことなく、 思いっきりの快感を身体奥深くへ送り込むように 一際強く、陰茎の中全てを吸い尽くすほどの刺激を与えあった 「んっ、は…うっ、うぁっ、んっ!」 身体が急激に熱くなり、痙攣が止まらなくなって 次の瞬間 「んんうッ!!」 「ンッ!!」 二人は一緒に腰を震わせながら、 白濁をお互いの口内へと注ぎ込んだ あぁ……及川さんの精液が俺の口腔に…… 俺のも及川さんの中へと飛び込んでいって 迷うことはない、そのまま二人はそれを嚥下する。 燃え上がりそうなほどの熱が喉を通っていく 熱くて、でもそれもが快感に感じる。 「飛雄……やっと…一緒にイけたね……」 「及川さんのちゃんと、1滴残らず飲みました」 「俺も……俺ももちろんちゃんと飲んだよ」 顔は見えないけど、及川さんが嬉しそうに笑ってる。 見なくても分かる 分かるよ……だって俺も今、及川さんと同時に気持ち良くなれたことが嬉しくて仕方ないから。 あなたも同じ気持ちだって分かるから……

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