292 / 345
・第291話・
「んぁっ!」
ビリッとした快感が全身に駆け巡り、勝手に背筋がピンッと伸びてしまった。
『もっと強く握ってみて』
「むっ、無理、です……」
ちょっと握っただけなのにこんなになってしまうんだ、これ以上は自分ではもう無理だ。
『無理じゃないだろ? やれよ』
有無を言わせない低い声。
強引な命令に、身体がゾクッと震えた。
逆らえない……
「はぁ……はっ、ぁ…」
興奮しすぎで荒くなる呼吸に急かされる。
『ほら、早く』
彼の言葉にも急かされ
膨らみに添えていた手が自然と動き、気がついた時にはギュッとそこを握り締めていた。
「イぁぁッ!!」
口から勝手に飛び出した鋭い嬌声
ビクゥっと腰が思いっきり跳ねてしまう。
『いいね飛雄……いいよ……』
彼がうっとりと言う言葉が似合う様な、吐息混じりの声を漏らした。
及川さんも興奮してくれてる?
『もっと強く握って飛雄』
「ん……及、かわさ、ん……」
彼の言葉にまた手が勝手に動いて、膨らみをギュッと握った。
「ん"っ! うっ……はぁ…は」
『うん。可愛い……もっとだよ飛雄……』
「くぅっ!」
これ……ヤバい……気持ち、良いっ!
『もっと』
「くっ、あっ!! 及川さんっ!」
『もっともっと!』
もっともっとって、こんなにしたら……
ヤバいって思うのに、手が勝手に動いてしまう。
だってずっと、及川さんとの、この快楽を求めていたから……
だから止まらない
「ん、んぁっっ! あぅっ!」
『もっと! もっとだよ!』
「ん"っうぅっ!!」
『もっともっともっと!!』
「あっ、あんっ! んんっあぅっ!」
及川さんの声がだんだんと大きくなって、それにつられるように自分のも大きくなる。
お互いのが余裕なく響く
あぁ……もう、直接触りたいっ
「おいっ、かわさん!」
『飛雄、気持ちい?』
「んっ、あっ、き、気持ち、良いっ!
はっ、う、ぁ……
及川さん、ちゃんと触り、たいっ、」
『まだダメだよ』
「んっ! い、やだ! もう……」
『ダメって言ってるでしょ』
「うっ、あぅ、意地悪……ん、ぁ…及川、さんの、ボゲェ……」
『フフッ、文句言いながらそこ握ってんの?』
「んっ、んっ、ボゲェ」
手が止まらねぇ
仕方ないじゃないか。だってスゲー気持ち良いんだから。
何度も何度も繰り返しギュッギュッと握って、その度に身体が跳ねる。
「うあぁ、んんっ! はっ、あぁ…」
なんか心なしか手が湿っぽくヌルヌルしてきたような気がして、目線を下の方へ向ける。
そこから手を離すと、盛り上がったところだけ、ズボンの色が濃くなっていた。
「っっ!!」
や、ヤバい……
そっとまたそこに触れると、ぴくぴくと脈打っていた。
「うっ、あ、あっ……おいかわさ……」
『気持ち良すぎて、濡れちゃったんでしょ?』
「う、あ……なんでわか……」
『分かるよ。お前の声聞いてたら。全部分かる
直に触りたい?』
「う……さっ、触り、たい……」
『そのまま触ってても気持ちーでしょ?』
「でも……」
直接触った方がもっと気持ち良い……
『そんなにちんこ触りたくて仕方ないんだ?
トビオちゃんエッチだね』
「うるせーボゲェ……」
『あーーそんな口の利き方しちゃうんだ?
触らせてあげないよ?』
「あっ、イヤだ!」
勝手に触ればいいのにって分かってるんだけど……
だけど、ちゃんと及川さんに触っても良いよって許しをもらわないと、触れない。
手が動いてくれない。
「やだ、及川さんっ! 触りたい!」
『じゃあ、トビオちゃんはエッチなんだね?』
「えっ、エッチなんかじゃない!
及川さんがもっと触れって言うから!」
『俺に言われて触ってたら気持ち良くなって、生でちんこ触りたくなったんでしょ?
じゃあエッチじゃん』
「なっ! う、うぬん……」
『飛雄がエッチだって自分で認めたら、触らせてあげてもいいよ』
「…………」
膨らみが物欲しそうに震えたのが分かった。
ああ……触りたい
今すぐグチャグチャに触って、気持ち良くなりたい
「お、俺は……」
『ん?』
「俺は……え…エッチ、です……
だから、触らせて、くだ、さい……」
スゲー恥ずかしい……
でも、我慢出来なくて
それなのに、彼はまた笑って意地悪
『ハハハッ、ダーメっ』
「やっ、イヤだ! 及川さん!
頼むから、触らせて下さい!
お願いします……頼むから……」
耐えられなくなってきて、必死に懇願した。
下半身がズキズキと疼きだす。
『あーーもう、可愛い……』
そんな俺に彼が甘ったるい声を出してきて、その声で頭がクラクラして余計に我慢出来なくなってきた。
「ハァ、ハァ……及川さん……触らせて……」
『ほんとたまんない……良いよ……触りな、思いっきり!』
「及川さんっ! あ、あざっス!」
電話なのに俺は勢い良く頭を下げて、急いでズボンを下げた。
あぁ、やっと触れる……
ともだちにシェアしよう!