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・第295話・

『勝手に一人になるなよ 及川さんはいつもお前の傍にいるよ。 お前が言ったんだろ? 心と心は繋がってるって。 お前は自分で言ったくせにいっつも忘れて、勝手に一人で不安になってさ…… バッカみたい!』 「すんません……」 彼の言う通り、及川さんと心と心は繋がってるって分かってても俺は、いつも勝手に不安になってしまうんだ。 『飛雄、大丈夫だよ。ほら、前出来ただろ? 想像してみてよ。俺の姿を思い浮かべて…… 及川さんはいつもお前の傍にいるよ』 「……及川さんは、傍にいる……」 『そうだよ。飛雄、目を閉じて……』 俺は一つ頷いて、ゆっくりと目を閉じてみた。 「及川さん……」 『大丈夫だよ、飛雄。 ほら、及川さんが可愛い可愛い飛雄を抱き締めてあげる』 瞼の奥深くに浮かぶ及川さんは笑ってて、俺を優しく包み込んでくれる。 「……あったけぇ……」 温もりを感じて、鼻が痛くなって、 思わず鼻をすすった。 『うん。飛雄も温かい…… こうしてたらね、すんごい落ち着く。 すんごい幸せだよ』 「俺も……俺も、スゲー幸せです!」 『ふっ、知ってる……』 零れて頬を伝った涙を無造作に腕で拭って、もう一度鼻をすする。 彼の温もりに、言葉に、涙が零れてしまうんだ。 及川さんは、ずっと俺の傍にいてくれて、俺のことならなんでも理解してくれる。 『飛雄……ゆっくりで良いから、後ろ触ってみて。及川さん見ててあげるから』 「はい」 及川さんが見てくれてる…… 彼とは何回もしているのに、未だに恥ずかしくて緊張してしまう。 けど…… それよりも勝る、興奮が生まれた さっき傷付けてしまった窄まりを、そっと指で擦る。 少しヒリヒリしたけど、彼を求めてヒクッと震えたのが分かった。 ここに、何度も彼の指、熱を受け入れた。 「は……及、川さん……」 及川さんが欲しくて、堪らない…… 彼は、俺にどのように触れた? 彼の指先が触れただけで、俺の身体はいつも甘く蕩けてた。 受け入れて、求めて、満たして 彼の指の感触、感覚を…… 思い出せ ゆっくりと、指で窄まりを何度も優しく撫でる。 「及川さん、見てて……」 『うん。ずっと、見てるよ……』 彼の言葉に一つ息を吐いてから、俺は頷き、窄まりを撫でていた指をその中へと埋め込んでいく。 「んっ! はっ、あ……」 ゆっくりと慎重に蕾を開かせるように 咲き始めようとしていた蕾を、早く咲かせようと急かすみたいに…… 及川さんはいつも中に指を入れたら、どうしてる? さっきの俺みたいに、無闇やたらに奥の方に突っ込んだりしていなかったはずだ。 まずは…… 『飛雄、無理矢理中に入れたらまた痛くなっちゃうから、指の感触を味わいながら、ゆっくり慣らすように入れていくんだよ』 「あ、は、はいっ」 彼のやり方を思い出そうとしたら、それより先に教えてくれる。 言葉にしなくても俺が何を考えてるか分かってて、ちゃんと見てくれてるんだよな。 指の感触を味わう…… 目を閉じて、中に入れている指の感触を意識してみる。 それは確かに俺の中に存在していて、細長くて、柔らかいような固いような。 爪があたる感触がリアルで…… 少し動かすだけで、何とも言えない感覚に腰が揺れる。 まだ、全部は入れてない……後もう少し。 彼の言う通りゆっくりと、指を奥深くへと進めていく。 「んっ……はっ、あぅ……うぅ……っ…」 『飛雄、そう、ゆっくりだよ。 入れながら指をクネクネ動かしてごらん』 「くっ、クネクネ? こ、うか?」 クネクネってどうやってすれば良いのか分からなくて、指を小刻みに動かしながら一緒に腰も揺らしてしまう。 「ふっ、ふっ、んっ……ん、」 『フフッ……飛雄可愛い なんか揺れてるような音がする。体もクネクネさせてんの? エッチだねトビオちゃん♡』 「うっ、うっせーッス! こっちは一生懸命、やってんだよボゲェッ!」 『フフフッ、頑張って』 でも、これが正解だったのかもしれない。 体を揺らすとその振動で、指が自然とより小刻みに動かせて、内壁を良い具合に擦ってくれた。 「あっうっ! んっ……はっ、はぅっ!」 くすぐったいような、むず痒いような、変な感覚。 それをもっと感じたくて、指が勝手に奥へと突き進んでいく。 「んんっ! うっ、あっ!」 いつの間にか指が、窄まりの中に根本まで全部入っていた。 「うっ、はっ、はっ……おっ、おいっ、かわさっ……指、全部入り、ましたっ……ふっ、ハァ、ハァ……」 『うん……偉いねトビオちゃん。頑張ったね もうひと頑張りしよっか』 「うっ、ハァハァ、も、もうひと、頑張り?」 『指一本じゃ物足りないでしょ? もう一本入れてみな』 「もう、一本……」 一本だけでも結構な圧迫感だけど…… 及川さんにやってもらった時のことを思い出したら、やっぱり一本より二本入れて掻き回してもらった方が更に気持ちが良かったことを思い出す。 俺は熱が籠もり出した吐息を吐き出して、高鳴る胸に目を泳がせながらゆっくりと指を増やしていく。 「ンッ! ふっ、あ"ぁっ……」 先に入っている指のせいで窮屈で、内壁の至る所を否応なしに刺激してしまう。 「あっ、んっ! うっ……あぁっ!」 ヤバい、ゾワゾワするっ……

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