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・第297話・

あぁ、むず痒くて堪らない。 指を曲げては伸ばす度ゾクゾクして、下半身も勝手に動いてしまう。 グチュ、ジュブッとイヤらしい淫らな音が室内に響き渡っていた。 「んっ! あっ、はっ、ああっ……んはっ!」 イヤらしい音が耳に届き、それを聞き続けていると、それでなくてもボワーっとなっている頭が、余計にもっとおかしくなってしまう。 「んあぁっ! おい、かわさんっ! あっ、あっ! おっ、おかひく、なっちまうっ……っ!」 『くっ……うぅ……飛雄……すんごい可愛い……は……ぁ…』 「んっ……はぁ……おいか、わさんの、エロい、声も、可愛い、ですよ……」 『なっ!! ほっ、ほんっとに、飛雄はー、もぉーー!』 及川さんが恥ずかしそうな、テレた声を出す。 でもこれは意地悪とか、からかうとか、そう言うんじゃなくて、本心で本気でそう思っているんだ。 及川さんのエロい声も、何もかもを可愛いと思えるほど愛おしい。 「もっと……そのエロくて、可愛い声が、聞きたい……おい、か、わっさん……お願いっ、します……聞かせて、もっとチンコ、擦って下さい」 『~~~~っ! あーーもうっ! お前ももっと中、グッチャングッチャンに引っ掻き回せよっ!! もっともっとドエロい声、聞かせなっ!』 「はいっ!」 俺は弾ける様に頷いて、彼の言う通りに窄まりを引っ掻き回すように指をバラバラに動かした。 「んあっ! んっンンッ! ふっ……あんぅっ!」 むず痒かったところが快感に変わったかと思えば、感じれば感じるほど指が当たってないところが快感を求めてむず痒くなる。 あぁもう、全部欲しい……全部満たしたい 『はっ……う、んん……飛、雄……』 携帯の向こう側で彼のエッチな声と一緒に、イヤらしい淫らな音が聞こえてきた。 「おいっかわ、さんっ……」 『飛雄聞こえる? 俺の、すんごい先走りで、ドロッドロになってるよ……』 「きっ、聞こえ、ます……ヤバい、です…… おいかわ、さんのっ、エロい音、聞いてたらっ……頭、グァーって、なります! 俺のも、聞いて…おいか、わ、さんっ」 そう言って俺は、彼に聞かせようと指を激しく動かして、窄まりを掻き回した。 「ンゥッ! うぅゔっ……あぅっ!」 聞かせるためにしたけど、気持ち良すぎて手が震える。 グチュッ、ジュブジュブと卑猥な音が漏れ出る。 自分でしたくせに、ものすごく恥ずかしくて、でもすごい興奮している自分がいた。 彼に聞かれてると思うと興奮して感じて、刺激して更に感じる。 『すんごいエロい音……堪んない……』 吐息混じりのうっとりした声、それにだって身体が敏感に反応した。 『ふ……はぁ…うっ……ねぇ、飛雄…… お前のチンコも、ドロッドロなん、だろ?』 「うっ…あ……はっ、はいっ……」 『ふふっ……俺達一緒だね……オソロイ……』 優しい声でそう言われて、目頭が熱くなった。 俺達は一緒だ…… どんな時でも、一緒だ 嬉しくて、嬉しくて、俺は泣きながら指を動かした。 及川さんと一緒にイきたい 「う、うっ……おいかわ、さんっ! はっ、あぁっ! おいっかわ、さんっ!!」 愛おしさが込み上がりすぎて、勝手に大きな声が出る。 大声を出した瞬間感情が昂りすぎて、指ももっと勝手に激しく動いて、一番良いところを掠めてしまう。 「んあぁっ! うっ、あぅっ!」 ベッドに勢い良く倒れ込んで、陰茎をベッドに押し付けて必死に我慢する。 「うぅ〜〜〜〜っ!」 こうしてベッドに押し付けてるのも気持ち良い。 何もかもが快感に変わっていく。 目の前がチカチカとハレーションを起こしだす。 「かはっ! あっ、あうっ!」 ベッドに陰茎を擦り付けながら、指をグチャグチャに動かして一番良いところを何度も押し潰すように刺激する。 「くっ! ふうっ、んっ……んむっ」 『はっ、あっ! と、びおっ! お前声が、くぐもってる! 口が、塞がってるん、じゃないのっ!? 顔上げなっ!』 「あっ! すんませっ! アウゥッ!」 ベッドに顔を押し付けていたことにやっと気づいて、慌てて顔を上げる。 その震動で陰茎がベッドに良い感じで擦れて快感の悲鳴を上げた。 『んっ! はっ、はぁ……とび、お……お前、エロすぎっ、だ! くっ! ああっ!』 体が熱すぎて燃えてしまいそうだ。 ベッドに何度も陰茎を擦り付けて、窄まりを引っ掻き回して、身体が淫らに激しく揺れる。 本当にもうヤバい! もう直ぐにでもイってしまいそうだ。 「うぁぁっ! んっ……カハっ! あっ、ウゥッ!」 『とびっ、おっ! ハッア……俺、もう、んふっ、ほんと、イきそっ! くあっ!』 「おい、かわさんっ! おっ、お、れもっ、はっ! あぁっ、もう限界、ですっ!」 二人で激しく刺激して、グチュグチュと音を鳴らし合う。 「ウッ! アッウゥッ! んあぁあっ!!」 『と、びおっ! イくっ! イ、くよっ!!』 「ンアァアアッ! おい、かわさっ! おいかわ、さんっ!!」 『とびおぉっ! クアァッ!!』 「おいかっ、ンウゥアアァァッッ!!」 二人は同時に欲望を勢い良く解き放った………… 「あっ……はぁ…はぁ……お、いかわさ、ん……はぁはぁ……」 身体、動かねぇ…… すごい衝撃だった…… 『はぁ、はぁ……とびお……とびお…… 好き……ありがとう、とびお、愛してる……』 及川さんの声が震えていた。 ありがとう、か…… こっちが言いたいよ…… 「おいかわ、さん……アザっ、ス…… 俺も、俺も、愛してます……」 そう感謝しながら、自然と上がる口角をそのままに俺は、ゆっくりと目を閉じていく。 『好きだよ……とびお……』 おいかわさん…………

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