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第347話
沢山助けてくれて
そりゃ意地悪なとこもあったけど
それ以上の温もりを
笑顔を
安心感とか
いっぱい幸せな気持ちにさせてくれて
沢山、愛してくれた……
どんな時も
傍にいてくれた
それで、
俺のこと毎日いっぱい考えて、いつも想ってくれてる……
心と心はずっと繋がってる
どんなに二人が離れていても、心はいつだって傍にいる!
今も……
そーだろ?
及川さん
それはずっと変わらない。
あの時の及川さんは酷かった。
冷たかった
俺を無理矢理遠ざけた……
でも、そーだよ!
絶対にあれは本心じゃない!
俺が1番に及川さんを信じてやらなくてどうする?
弱気になって、自信をなくして
どうすればいいのか分からなくなるなんて最低だ!
ずっと無限の愛を注いでくれてたのに
俺はそれをちゃんと
返せてた?
返してたつもりになってないか?
今度は、俺が
及川さんよりも
もっと強く
もっと深く
今までの何倍もデッカく!
愛して、包み込んでやる
俺は、掌に爪が食い込むほど強く、拳を握り締めた。
「日向、月島、サンキューな!
本当、最っ高の友達だよお前ら!
勇気もらった
2人にも助けてもらってばっかだな俺」
そう言うと、月島がフッと鼻で笑ったのが分かった。
感謝してんのに、なんかバカにされてる?
『ダメダメでおバカな影山くんには、あれぐらいハッキリと言ってやらないと、なかなか理解してくれないからホント骨が折れるよ~』
「んだ月島ボゲェっ!
んで骨が折れるんだよ!? 俺は別に殴ったりしてねーぞボゲェっっ!!
感謝してんのに殴るわけねーだろ!
それにダメとかバカとか、相変わらず嫌みばっかだなっテメー!」
『バカと話してるとホント疲れる……』
『まーまー月島! せっかくいいこと言ってたのに台無しだな……相変わらず嫌みを忘れなくて、逆に尊敬するよ。
で、明日大王様に会いに行くんだろう?
このまま帰ってくるとか有り得ねーし』
「おうっ! 明日及川さんの大学に乗り込んでくる!
三野村さん達も協力してくれるって言ってたし。どんなに突っぱねられても、ゼッテー負けねー!!」
『ギャハハっ、お前学校に乗り込むのか!?』
今度は日向がバカにしたように笑いだした。
なんだこいつら
「んだよ! ワリーかよ!?
外だとまた及川さん逃げそーだし!
どっかの部屋にでも追い込んで、ゼッテー逃げれねーようにするつもりだ!」
『さっきまでウジウジ悩んでたヤツとはまるで別人だな!』
「んだよ、バカにしてんのか?」
『いやいや、なんか懐かしいなぁ~っと思って!
大王様も前、烏野に乗り込んだことあったよなぁー
月島今じゃあ丸くなったけど、あの時はホント嫌なヤツだったから、影山にヤベーことするんじゃないかって、大王様とスガさん達とで烏野ン中、影山探しに行ったの思い出したよ!』
「あったな、そんなこと!」
『ちょっと日向……喧嘩売ってる?』
『売ってない売ってない!
あの時は本当に大変だったな!
大王様と月島が影山取り合って、殴り合いしてさぁー!
マジで大変だったけど、良い思い出だよなぁー!!』
『やっぱ喧嘩売ってるでしょ?』
「最後は確か先生に追いかけられて、及川さんと2人で逃げたんだったよな?」
『そーそー! 大学でも、警備員とかに追いかけられないように気をつけろよぉ!』
「バカにすんな! 大丈夫だよ!」
『それに、影山と大王様が喧嘩しても、それでもいっつも大王様烏野まで迎えに来てたよなー……』
「…………そーだな……」
バカにして、笑ってたくせに、突然しんみりさせんなよ……
でも、そーだった。及川さんは俺が意地張ってても、及川さんがスゲー怒ってたとしても、それでも諦めずに毎日烏野まで来てくれてた。
『ホント愛されてたよな影山……』
『愛されてたじゃなくて、今も愛されてるんじゃない?』
『嫌みマンな月島が、また良いこと言ったな!!』
『やっぱり喧嘩売ってるでしょ日向!』
『売ってないってぇ!』
電話の向こうでギャーギャー言い合い始める2人に、笑みが溢れる。
『今度は影山の番だね!』
『大王様迎えに突っ走って来いよ影山!!
大王様みたいに諦めずに、毎日でも千年でも!!』
「千年はヤベーな!」
『大王様と仲直りするまで帰ってきたら許さねーからな!!』
『僕も絶対に許さないよ!
2人の幸せ見届けるって決めたんだからね』
「日向、月島……お前ら、ホント最っ高の友達だよマジで!!」
『当たり前でしょ!』
『突っ走って来い!!』
「おうっ!」
俺は2人に背中を押されて、
明日
及川さんに会いに行く
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