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第4話

街角で座り込む人々の姿が派手で 僕達を威圧するかの様であった 怖くて優斗の手をしっかり握る 「…大丈夫か?」 「うん…」 優斗がいるなら…… 「ねぇ君達、こんな所で何してるの?」 ハッとして見ると、僕と優斗の前に、見知らぬ男性が立ちはだかっていた 「学校の制服着たまま彷徨いてたら、補導されちゃうよ?」 男は、二十代半ば位だろうか…細身で長身、柔らかい物腰で、爽やかな笑顔を此方に寄越した 「…もしかして、家出少年…かな?」 「………!」 「田舎臭さがあって、直ぐ解るよ 今日泊まる所は?アテはあるの?」 その言葉に、優斗は警戒して男を睨み上げる 「…はは、君は野犬みたいだね……嫌いじゃないよ、警戒心の強い子は… ……そしてその隣にいる子は、淋しいと死んじゃう蒼いうさぎさんみたいだな……可愛い」 男はそう言ってくすり、と笑う

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