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第6話
「あの、待って……」
必死で追いかけた僕は
男の腕を取った
振り返った男は、一瞬驚いた顔を見せ直ぐに笑顔に変わる
「一泊だけでもいいので……
泊めさせて、下さい」
「…うん、いいよ」
…それから
コンビニで好きなお弁当を買ってくれた
住居は、木造二階建てアパートの一階
一畳一間の、狭い部屋……
テーブルの前に優斗と並んで座る
優斗は未だに警戒心を剥き出しにし、男を睨む様に見ていた
「……それで、どうして君達はこの街に来たの?」
「……」
優斗は口を開かなかった
一食一泊の恩義もあり、僕はチラッと優斗を見た後口を開いた
「……優斗が、遠くへ転校してしまうんです……けど、僕達は離れたくなくて…それで……」
「駆け落ち、って事?」
「……え…」
言い当てられ、見透かされた様で……驚いた
僕は優斗の袖をぎゅっと握った
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