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第8話

「優斗…!」 「君はこっち」 腕を引っ張られ 乱暴にベッドに倒される 男が僕の腰に跨がり、服を乱暴に引き千切った 「……ゃあっ!」 抵抗しようも、片手で両手首を掴まれ、ベッドに押し付けられる それでも逃れようと、僕は身を捩った 「鈴!」 片手で頭を押さえ、優斗が身を起こした 「止めろ、鈴から離れろ!」 優斗が男の背中に掴みかかろうと飛び掛かる 「お前は、そこで指でも咥えて見ていなよ!」 顔を歪め、男は片腕だけで優斗を突き飛ばした ガンッ! 後ろに倒れた優斗は 背後にあったテーブルの角に後頭部を打ち付け、鈍い音が響いた 「ひろ…っ…!」 「ほらほら、こっち見て」 起き上がろうとした僕は、再びベッドに沈められる 「酷い……どうしてこんな……」 「いい人だと思った?」 「……僕達みたいな人に声を掛けて……泊めてあげてるって……」 「……ああ、それ? 別にタダで、とは一言も言ってないよ……?」

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