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第4話
驚いたような顔をした八神と、
やっと目があったと思ったら
途端に視界が回転して
八神と天井が視界に入る。
パシャっと勢いよく、床に零れた水。
「俺、結構嫉妬深いんだよ。」
そういう八神はちょっと拗ねたような顔で
「ユキって呼んで良いのは俺だけって思ってたのに。
アイツは俺の知らない過去のお前を知っていて
俺の知らないとこでメールまでしてるし。
さらに、俺の恋人に名前呼びまでされてて
俺の方は付き合ってんのに、
まだ八神なんて名字で。」
「苛つくに決まってんだろ。」
八神は、俺の方をチラリと見て、
また目線を外す。
「明日には今まで通りにするから、
とりあえず、今は帰って。」
「嫌だ。」
「嫌じゃねぇよ。今日余裕ないんだって。」
「余裕なくてもいい。」
「…言ってる意味分かってんの?」
俺を見つめる八神を
目をそらさずに見つめると
八神は俺にキスをする。
最初から激しいキス。
予測できない動きに、追うのが精一杯で
いつのまにか服のボタンを
外されてることも気づかなかった。
素肌に触れた指は
脇腹を撫でて、そのまま
迷わずに乳首に触れる。
カリっと爪で引っ掻かれて、
「んあっ、」
思わず洩れた声。
これ以上出すまいと無意識に手で口を押さえると、
「聞かせて。」
耳元でそう、囁かれ、両手を頭の腕に固定される。
さらに八神の膝が俺の足の間に置かれて、
余計身動きがとれない。
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