42 / 162

【R18】シーグルのお願い(3)

 互いにローブだからとっても簡単に脱がせられるし脱がされる。そうして抱き合った体はとても逞しく俺の体を受け止めてくれる。  首に腕を巻き付けて、深く口づけた。受け止められて、口腔を探られる。くすぐったい中に、チリチリと感じる気持ちの良さが徐々に広がっていく。 「薬、使ったか?」 「あ、いっけな!」  慌てて瓶から一つ薬を取りだして握ると、ユーリスは可笑しそうに笑う。久しぶりに使うから忘れてたんだってば、笑わないでよ。 「ほら、拗ねてないでおいで」  手を差し伸べられ、俺は素直にそこに戻る。  手を重ねてキスをすれば、溢れるほどに愛情を感じる。大事に髪を梳かれながら、温かく包むように隙間を埋めていく。俺の旦那様ってば、本当に甘やかすのが上手いよな。  手の中の薬はやっぱりそういう実なんじゃないかってくらい赤く色がつく。それを飲み込むと、体の奥が熱くなっていく。久々に感じる腹の奥のキュッという切ない疼きに、俺は既に小さく声を漏らしてしまう。 「もう、感じているのか?」 「そうみたい。薬飲むと直ぐなんだよね」  臍の周りに出来た黒い印を撫でる。次はどんな子かな。 「あっ、弟とも限らないのか。妹かも?」 「どっちでも可愛いさ」 「だね」  なんて言って、笑って、もう一度キス。よろしくね、ユーリス。  手が触れていって、なぞっていく。これ、けっこう好きなんだ。ユーリスの大きな手が体を撫でて、小さな事でも気持ちが良くて震えてしまう。そんな俺を、ユーリスは確かめるようにしている。  唇が俺の胸に触れて、チュッとキスをしてくる。これに、俺はヒクンと跳ねてしまう。「んぅ」と切なく鳴いてしまうのだ。 「マコトは本当に胸が弱いな。シーグルを産んでから、余計にか」 「だって…あぁ! もっ、ふぅ!」  片方をもみもみとされて、もう片方は口の中でたっぷりに愛撫される。舌が突いて舐めて押し込んで、本当に器用に動くんだよ。これが気持ち良くて、ジクジクと体の奥に染みていって疼く。 「もっ、もぉ! やぁぁ」  って言っても、許してくれない。きつく吸い上げられて、俺は仰け反った。一気に火がついたみたいに熱くて、体の深くが脈を打つように気持ちがいい。  ペロッと赤くなった外周を舐めたユーリスが、フッと笑って楽しげにする。  ちょっと前より性格変わったよね。いい意味で、遠慮無くなった。そして俺は開発されてきている。 「マコト、気持ちいいかい?」 「んっ、勿論…でも強くしすぎだよ。中、イキそう」 「触れようか?」 「うっ、その誘惑は魅力的。でもその前に、俺もする」  お願いすると、ユーリスは少しだけ抵抗したい顔をする。欲情に目を潤ませながらも困った顔をする、その時に色気がある気がする。男の顔っていうのかな。  上半身を上げて、俺は迫るように四つん這いで陣取った。気圧されるみたいにベッドに座ったユーリスの前は程よく勃ちあがっている。そこに、俺は舌を這わせて舐め上げた。 「うっ…マコト…」 「俺もするって言ってるじゃん。いつもユーリスばかり俺に触ってさ。俺は嬉しいけど、でも触れたいっていう気持ちはあるんだから」  半分くらい勃ちあがった状態でも、竜人の強張りは大きくて俺の口には収まりきらない。それでも口をいっぱいに開いて飲み込むと口の中でヒクヒクと動いて硬くなる。  頭上でする、もの凄く色っぽい濡れた声が俺を興奮させている。  考えればもの凄く嫌らしい格好なんだよね。肘で体を支えてユーリスのものを咥えて、尻は女豹のごとく上げている。分かってる、その尻が時々揺れるのは。  そのうちに俺も、興奮に訳が分からなくなってくるんだ。口が怠いけれど止める気なんてない。ユーリスを口で扱いて、入りきらない部分は手で扱いて、少し苦い先走りを飲み込んでいく。こうしていると、なんだか中が熱くなる。  不意に、ユーリスの手が俺の後ろへと伸びた。そして、尻をふにふにと揉み始める。弱い刺激は徐々に無視できなくなって、俺の口から「ふぅ」という気怠い吐息が溢れてきてる。 「マコト、欲しくなってきたんじゃないのか?」 「そんな事…」 「さっきから尻が揺れてる。誘っているとしか思えないが」  指摘されて顔は真っ赤だ。ニヤリとユーリスは笑い、俺の体を押し倒す。形勢逆転で転がされた俺は直ぐに片足を持ち上げられて奥へと指を這わせられた。 「はあぁぁ!」  指一本が中へと侵入してクルンと輪を描いただけで、俺は気持ちよさに喘いでしまう。  これでも、薬を使わなかっただけで夜の関係は続いている。お互いどうしようもなく高まる日だってあるし、切なくて確かめたい日だってある。だから、あれこれ分かっているはずだ。  それなのに、今日の俺の体は凄くユーリスを感じていて、欲しがっている。 「凄いな、もうこんなに誘われている」 「もっ、いぃ! あぁ、欲しぃよぉ!」 「いや、流石にこれでは心配だから」  大丈夫だよ、スキルあるもん! お願い、こんなの長く感じてたら変になる。  でもユーリスは更に指を増やして奥へと押し入り、バラバラに中を叩く。それが俺の中を刺激して余計に切ない。キュンキュンと奥が反応している。俺もう、中で軽くイッてる。 「ユーリス!」  耐えられずに縋ってキスをして、ユーリスの前を指でなぞる。鈴口に指を潜り込ませるようにすると、ユーリスの精悍な黒い瞳が欲情に歪んだ。  指が抜ける。そして、熱い杭が俺を奥まで串刺しにしていく。 「はあぁぁぁ!」  奥の行き止まりにぶち当たって、俺は腰を跳ね上げてイッた。でも不思議は、前からは出してないことだ。中だけがキュゥと絡みつくようにユーリスを締め上げている。ユーリスも低く呻いて、快楽の強さをみせた。 「ごめ…」 「何故謝る? 気持ちいいんだろ? 証拠に、ほら…」  ほんの少し腰が引いて、同じように奥を突く。俺はそれだけでガクガクと震えた。 「薬を使うのは久しぶりだが、こんなに熱く絡むものだったか…大変だ」 「あぁんぅ! もっ、飛ぶ…っ」 「背中に手を」  ユーリスの手が俺の手を背中へと持って行く。広い逞しい背に縋り付くようにして、俺は揺すられた。  一突きごとに俺は目眩がしそうな快楽と痺れに震えて、中は酷く絡みついて奥へと誘って、久しぶりに自分の淫乱さを知った。  そのうちズチュンと音がして、でもその音すらも興奮して、「好き」「もっと」「気持ちいい」だけを繰り返すようになっていく。後は解読不明です。  ユーリスのしっとりと汗を浮かせる肌にしがみついて、肩口に額を擦りつけるようにして、俺は最奥へと熱い滴りを受けた。その刺激に俺のものもようやく熱を吐き出して、汗と白濁とでドロドロだ。  息が整わないのにキスをして、もっと深くを欲するみたいにグチャグチャに混じり合っていく。

ともだちにシェアしよう!