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【R18】シエルベートのお願い(2)
さて、問題だ。俺はシエルのお願いから数日後、夜に兄上の部屋を訪ねた。直ぐに通された私室で、兄上はカウチにゆったりと寝そべっていた。
「どうした、ロアール」
「あの、実は兄上に折り入って相談があって」
俺がこんな事を聞けるのは今のところ兄上だけだ。恥ずかしいし、何かと言われるかもしれないけれど、それが表に漏れた事なんてない。だからこそ相談ができるんだ。
体を立てた兄上は俺をジッと見る。眼鏡の奥の瞳が「早く要件を言え」と言っている。俺の葛藤とか考慮してくれる人じゃないんだ。
「実は、シエルとの事でちょっと」
「喧嘩でもしたのか?」
「それは違うんだけれど、その、夜の事で…」
言えば何か納得したようだ。
「相性が悪いわけじゃないんだろ? それとも緩んだか?」
「緩んでないよ! これでも毎日訓練して鍛えてるんだ」
足腰を鍛える事はそのまま、あそこの締まりにも影響してくるんだ。
「レパートリーが少ないか?」
「うっ、それは否めないけど…」
確かに今のところ、ほぼ毎回同じような感じになっている。互いに気持ちのいい部分を手や唇で刺激して、気持ちよくなってから、解してもらって挿入…という、オーソドックスな感じだ。
でも、それしか方法を知らないからって甘えちゃいけないんじゃ。例えば体位とか、あるらしいし。他にも前戯もあれこれあるって…。
兄上は少し考えて、どこからか箱を出して俺の前に広げた。
「…なに、これ?」
「張り型だ」
目の前に広がった様々な人工的なナニに、俺は目が白黒した。しかもなんか、凄いぞこれ!
全部が男性器の形をしているけれど、長さとか凄い。先端が細くて根元が太いのとか、カリがやたらと張っていて凶暴な感じのものとか、短いけれど極太とか、竿の部分に不規則な突起がついてるものとか。
しかも触ったら程よい弾力ながらプルプルしててソフトだ。
「スライムを原料とした性具は人気が高いんだ。しかもスライムは狩りやすいモンスターだからな、価格も安価に抑えられていいぞ」
「いやいや、何の情報だよそれ!」
ってか、こんなに沢山コレクションのように持ってるのはなんで、兄上!!
「ルーセンス!」
扉の向こうに兄上が声をかけると、きっちりと服装を整えた男が一人入ってくる。白の制服は近衛騎士の証しだ。
その男は300歳を超えた位の男で、精悍な顔立ちで男らしい体躯、赤い髪と瞳の男だ。
「お呼びですか、シーグル様」
「こっちにこい」
兄上の近衛騎士、ルーセンスは疑いもなく姿勢を正したままこちらへと近づいてくる。だがその視界に箱の中身が入った途端に、ビクリと大柄な体を震わせて一歩後ずさった。
「逃げるな、こい」
「あの、なにを…」
「無知な弟に、兄として少し知恵を貸している。お前も協力しろ」
「協力…とは…」
「こっちにきて、膝をつけ」
バカがつくような生真面目な人だと話は聞いていた。でもこの場面は逃げるべきだろう!
なのにルーセンスは兄上の側に行って、言われるままに床に膝をつき、あろう事かそこに四つん這いにされた。いや、逃げて!!
「足は広げるな」
「あの…」
「言われたとおりにしていれば悪いようにしない」
…俺は、何を見せられているんだろう。えっと…年上の大柄な男が四つん這いになって顔を真っ赤にして、その背後で綺麗どころの兄上が手に長めの張り型を手にしたかと思うと、おもむろにその股の所にそれを差し入れた。
「な!!」
「いぃぃ!」
何してるのそれ!! 俺は衝撃映像に思考が止まる。
兄上はルーセンスの股の間に差し込んだ張り型を前後に動かしている。ルーセンスの前を擦るように刺激しながらだから、服の上からでも多少感じているんだろう。
寡黙そうな男が羞恥と刺激に顔を真っ赤にしている。
「これが素股だ。シエルは肌が滑らかで柔らかいだろうから、きっと気持ちいいだろう。意外と双方気持ちいいものだ。試してみるといい。立位でもできるぞ」
「いや、あのさ……もっ、もう止めてあげてぇ!!」
ルーセンスいい年なのに、年下の悪魔に遊ばれて湯気出そうなほど真っ赤になってるし! もう、見てる方がいたたまれないよぉ!
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