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【R18】シエルベートのお願い(3)
程なく解放されたルーセントは文句も言わずヨロヨロと一礼して、そのままヨロヨロと出ていく。俺、後で何か差し入れて謝っとこう。なんて言って謝ればいいか分からないけれど。
「兄上の悪魔ぁ」
いたたまれなくて顔を覆って言えば、兄上はまったく気にもしてない様子で涼しいものだ。
「もう少し面白い反応をすると思ったんだが、案外薄かったな。いや、羞恥が過ぎたか」
「あのさ…大事にしてあげなよ。一応さ、お気に入りでしょ?」
「大事に可愛がっているだろ?」
面倒見がよくて優しい兄上は、どこかで何かを拗らせてしまったようだ。いや、俺達兄弟や両親には今でも面倒見のいい兄なのだが。
「他にも教えるか?」
「もうあの人で遊ばないであげてよ。もう、俺が見ていられないよ」
「なんだ、つまらないな」
確実に俺に性教育するんじゃなくて、あの人で遊びたかっただけだなこれは。
「それで、本題はなんだ?」
「あっ、そこ忘れてなかったんだ」
俺は気を取り直して相談……していいかもう分からないけれど、とりあえずする事にした。
「実は、シエルが俺を受け入れたいって言ってきた。その…一人くらい俺の子産みたいって言われて、それで…」
兄上は俺をマジマジと見る。主に股間を見るのは止めて。
「入るのか?」
「その方法が知りたいの」
「……難題だな」
言いながら、兄上はまた違う箱を出してきた。でも入っていたのは同じようなもの。
ただ、こっちの方が形とか大きさとかソフトだ。ただの棒状に近い形で、大きさも細いものだと指一本くらいだ。
「さっきのは快感を煽るものだが、こっちは拡張用だ。無理のない大きさのものを使い、それをすんなりと受け入れられるようになったら次の大きさに切り替える。そうやって少しずつ後ろを広げていく」
「それって、時間経つと広げたの戻るんじゃないのか? 俺のって、一晩で受け入れ可能にはならないだろ」
言えば、兄上は当然だと言わんばかりに溜息をつく。
「当然一晩で広がるわけがない。朝に入れて、寝る前に外す」
「それって、日中ずっとこれをあそこに入れっぱなしって…」
顔が真っ赤になっていく。当然そんな事させられない! どんな羞恥プレイなんだよ!
「第一それ、大をしたくなったときどうするんだよ!」
「平気だ。ここについている魔法石にはクリーンの魔法が封じられている。これが挿入されている間、常に中は綺麗な状態だ」
「その気遣い嫌だな…」
更に羞恥プレイじゃないか。
「もっと、なにかさ…ソフトな方法ないの?」
言えば、兄上は考えて、次にはちょっと難しい顔をした。
「無いわけじゃない。だが、お前の苦手分野だぞ」
そう言われると自信がない。けれど、可愛いシエルのためなら努力は惜しまない。俺はグッと腹に力を入れて頷いた。
兄上はその俺を見て笑うと、ポンと肩を叩いた。
「俺よりも適任の指導者がいる。明日呼んでおこう」
「ほんと! 兄上、有り難う!」
俺は素直に礼を言う。これでシエルのお願いを叶えてやれる。そう思ったら色々な気がかりがすっぽりと抜けてしまった。
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