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【R18】シエルベートのお願い(9)
そっと、シエルの腰を両手で上へと持ち上げる。ズズッと抜けて行く気持ちよさったらない。より狭い部分がギュウギュウに締め付けて離さないってまとわりついてる。そこが抜けきる前に、俺はもう一度腰を下ろさせた。ミチミチと奥が広がって、飲み込んでいく。
「シエル、これ変になりそう…」
「うっ、ん! 僕…もっ……」
完全に蕩けきった顔をしたシエルが、自分で前を握っている。腰が妖艶に揺れて、中の俺も擦ってくる。
シエルの腰をしっかりと掴んだ俺は、そのままシエルを上下に動かした。パチュンパチュンと音がするくらい激しく打ち付けてしまう。気持ちよくて、止まれそうもない。シエルの体は軽いから、楽に持ち上がってしまう。
「はぁ! ロアールぅ!」
「くっ…あぁ、もう! ごめん!!」
「ひあぁ! あっ、僕…もぉ!」
ガクガクと震えながら、シエルは前を激しく扱いて白濁を俺の腹の上に散らす。瞬間、根元から吸い上げるように包まれた俺もシエルの最奥へと熱を放った。
それが、しばらくどうしようもなく続いている。なかなか終わらなくって、シエルは俺が中に出す度に小さく震えている。
ようやく収まって、俺はシエルの中から抜いた。大きく開いた口から、コポコポと俺の出した物が溢れる度にシエルは「あ…」と虚ろな声を上げている。大丈夫かな…これ…。
「えっと…とりあえずヒールするな」
まだ柔らか過ぎるくらいに弛緩している部分に指を差し込み、中にヒール。痛まないように、たっぷり気持ちを込めた。
ぐったりとしたシエルは未だに呆けたような状態で、白い肌をピンク色にしている。水を持ってきて背中を支えて少しずつ飲ませた。熱に浮いた瞳が俺を見上げている。
「大丈夫か? あの、苦しくないか? 医者…」
「ううん、平気。抱っこして」
本当に大丈夫かな…。思いながらもおねだりに勝てる俺じゃない。シエルを腕に抱いて、胸に乗せて横になった。あ、クリーン忘れた、今しよう。
俺の胸の上にうつ伏せになっているシエルは、くったりしながらも満足そうに笑っている。そんなシエルを抱く俺も幸せだし満足だし……なんか、凄い体験をした。
でも。
「シエル、やっぱ俺が受け手になるな」
「ふぇ?」
「うん、これはシエルの負担大きいや」
シエルが壊れないか心配しながら、もの凄く気持ちいいとか困るんだよ。力任せにしたら絶対傷つくもん。
でもシエルは少し不満そうにしている。そんな目で見上げるのやめて。俺、これは譲らないから…多分。
「良くなかった?」
「…良すぎてだめ。俺、シエルを大事にしたいし、これが癖になるのは正直怖い」
脳みそ蕩けきって欲望に忠実になりそうで怖いから、これはお預けな。
でも俺を見上げるシエルはちょっと強引な顔をしている。こんな顔をするシエルを俺が押しとどめる事なんてほぼ不可能なんだけれど……とりあえず、もうしばらくは絶対にしない。おねだりもダメだから。
「ロアール」
「ん?」
「したくなったら、いつでも言ってね。僕、気持ち良かったよ」
”俺が”したくなったらじゃなくて、間違いなく”シエルが”したくなったらだな、これは。
思いながら、俺も困ったみたいに笑う。うん、困るんだけれど、ちょっと嬉しいのも確かだ。凄く変な感じがしてるけれど、とりあえず二人とも幸せなら今日のところはいい事にしよう。
腕の中のあったかなシエルを抱きしめて、俺は笑って眠りに落ちた。
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