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【イカレ竜・R18】育てた息子が伴侶になるまで(7)

 なし崩しに、イヴァン様は俺の衣服の前をはだけさせるとそこに唇を這わせた。  ゾクゾクっと、腰の辺りから這い上がるこれが、快楽なんだってぼんやり思った。体がモゾモゾして、逃がしたいのにどうすることも出来ないもどかしさに体をくねらせた。 「ハリス、もしかして経験ない?」 「それは……」  あるわけないっす! 貴方のお父さん大変な人だったっす! しかも前王様にさせられていた事も知ってるんでこういうの「怖い」としか思ってなかったっす! 「ハリス、もしかして私たちのお世話とかに忙しくて、ずっと経験なしだった?」 「そんなこと…」  あるけれど、違うって言わせて欲しいっす! 「ひっ! はぁあ!」  柔らかく乳首を噛まれて、俺は女の子みたいな声を上げた。どっから出たの今の声! 俺っすか! 俺なんすか!  甲高い声を聞いて、イヴァン様は更に俺の乳首を舐めたり吸ったりする。ムズムズしたものが走って、涙目になってしまう。なんか…だんだん……これダメだ! 「ちょっ、これ……はぁぁ!」 「気持ちいいよね、これ。乳首勃って、硬くなってる」 「えぇ!!」  何その衝撃! 俺、自分で体洗ってもそんな風にならないっすよ!  でも、解放された乳首は確かにツンと尖っていて、なんか、見てるだけで恥ずかしいくらい赤くなっていて、唾液で光っていて、こんな……エロいっす!  なおもイヴァン様は俺の乳首を弄り倒している。俺もう、ダメっす…何これ反則…気持ちいい…。 「ハリス、気持ちよさそうだね。もしかして、全く経験ない?」 「ないっす…」  なんか、凄く嬉しそうに微笑まれた。なんすかそのデレデレな顔、可愛いのにエロいって、もう俺変になってるのに。 「嬉しい。ハリスは、私が初めてなんだ」 「はぁぁ!」  ズボンの上から前を撫でられて、俺は鼻にかかった抜けるような声を上げた。だめ、痺れる。これでも自慰くらいはしてるっすよ。これ、もうイク寸前の感じっすよ! 「やぁ! だめっす、イヴァンさまぁ」 「イキそう?」  コクコクコクコク  首をこれでもかと振ったら、笑われた。そして、全部の行為が止んでギュウゥと抱きしめられた。  触れたイヴァン様の体、逞しくて、そして熱い。しっとりと汗をかいた肌が、手にとても気持ち良かった。 「ハリスに拒まれた時、おかしくなりそうだった」  呟いた言葉に、俺はドキリとして、同時に申し訳なくなった。  俺が意気地なしで、どんな顔をしたらいいか分からなくて、どうしようもなくて避けてしまった。それが、この人をとても悲しませてしまった。 「正直ね、どこか…私しか知らない場所に攫っていってそのままハリスが私の事を好きになるまで…結婚するって言うまで閉じ込めてしまおうかと思ったんだ」 「!!」  あっぶね! この人絶対あの人の血だ! そして俺意外と危ないラインだった!!  体に力が入ったのが伝わったのか、イヴァン様は笑った。いや、俺にしたら笑い事じゃないけれど。  チュッとキスをされて、もうこれは受け入れられる。そもそも俺、この人の事拒んでない。それを、今更知った。 「大丈夫、しないよ。母様がずっと、私たち兄弟に言っていたから」 「グラース様が?」 「うん。好きな人ができたら、気持ちを押しつけるんじゃなくてちゃんと話しをして、気持ちを繋げる努力をしなさい。間違っても攫ってしまおうとか、考えちゃいけない。無理矢理求めたって、本当に大切な相手の心は手に入らないからって」  グラース様グッジョブ! マジ貴方の教育方針こんな所で俺を助けたっす! 貴方神っす!! 「ごめん、ハリス。そう思ったのに、今ハリスの合意を得ずにここまでしちゃって。あの…嫌だろうか?」  泣きそうな顔で、そんな風に懇願される。これで「嫌」って言える感情は、俺にはなかった。不安は沢山あるけれど、俺もイヴァン様の事が好きだ。 「俺、おじさんっすよ? イヴァン様にしたら、両親と同じくらいっす」 「気にならないよ」 「…俺、何にもできないっすよ。地位が高いわけでも、家柄が飛び抜けていい訳でもないし…容姿だって…」  これが俺の劣等感と、躊躇い。見合うなんて思えないし、親子にも見られない。恋人なんて余計に見られない。綺麗なこの人に恥をかかせるばかりで、ちっとも良いことない。  なのにイヴァン様はとっても優しく笑って、全部を否定してくれた。 「何もいらない。ハリスが側にいてくれるなら、私は他なんて何も求めていない。私の幸せは、ハリスと一緒にあるんだ」  柔らかく、優しく見下ろして言われる。そんな目で言わないで欲しいっす。俺……泣きそうだ。 「ハリス…」 「ぃぃ…すよ。俺でよければ、貰って欲しいっす」  だって、この気持ちに逆らえないっす。胸の奥がぽかぽか温かくて、体の芯はジンジン痺れて、涙出るくらい嬉しくて馬鹿になってる。こんな感情、俺は知らない。他の誰にも感じた事はない。

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