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【日常・R18】エッツェル留学記8(2)

 グランの唇が、僕の肌に触れていく。そこから、じわりと熱くなっていく。知らない、ゾクゾクとする感覚が全身を満たしていく。 「やぅ、グランそこもっと欲しい」  乳首の辺りを舐めていた唇が離れるのを、僕は嫌がった。だって、とても気持ちがいい。頭の中が蕩けていって、全部がグランで満たされる。何にも恥ずかしくはなくて、ただただ気持ちがいい。 「エッツェルは、胸が感じるんだね」 「うん、いいよ。グラン、もっと触ってぇ」 「勿論、余すところなく」  指先が優しくふにふにと僕の胸に触れ、粒を押し潰すようにする。尖った硬くなったそこは、押し込まれるだけでゾワゾワする。腰の辺りが重く痺れて奥底がキュッとする。それが気持ちいい。 「エッツェルは、とてもエッチなんだね」 「うん…グランだけだよ?」 「勿論、そうして欲しい。こんな姿を他の人に晒すなんて、絶対に許さないよ」  妖艶に、でも少し怖い目をしたグランが笑っている。ちょっと怖いのに、嬉しい。  腕を伸ばして、首に絡めて、僕はキスをおねだりする。たっぷりと舌を絡めてぐちゃぐちゃになるようなキスに、芯の部分が痺れていく。 「グラン、いい匂い。この匂い、好き…」  首筋から…ううん、全部から香るような匂い。花のように柔らかく優しいのに、側にいるだけで熱くなる。この匂いだけでゾクゾクして、見つめられるとキスが欲しくなる。キスされたら、全部が欲しくなる匂いだ。 「竜人族は魔力の匂いに欲情するんだろ?」 「うん…。でも、こんなに強いの感じた事ない。グランの匂いだけで僕、欲しくてたまらない…」 「嬉しいな、そう言って貰えると。エッツェルは俺の匂いだけで、淫らになるんだ」 「あうぅ! 気持ちいいよぉ」  グランが僕の首に噛みついて、痛いのに気持ちがいい。僕は痛いのも気持ちがいいのかもしれない。酷くされるのは不安だけれど、グランは優しいから平気だ。  はぁ、はぁ、と盛りのついた犬のように短く息を吐きながら、グランのくれる全部を受け止めている。指先が肌に触れるだけで、僕は何かを期待している。唇が肌を滑るだけで、僕はわき上がる疼きと痺れに体を捩ってしまう。  どうしようもなくてたまらない。全部を染めて欲しくてたまらない。 「辛い事はない、エッツェル?」 「気持ちいいよぉ」 「良かった。俺は経験がないから、上手くできているか不安だ」 「…経験ないの?」 「エッツェルはあるの?」 「ない」  一瞬、グランの瞳孔が獣のように細くなったけれど、多分気のせいだと思う。  それに、ちょっと驚いた。とても気持ちがいいのに、グランはこういう経験がないんだ。僕もないけれど。 「話だけは聞いた。母様や、ランス様から。いつか必要になった時の為にって」 「あぁ……」  これも一つの教育…だよね。僕の母上は恥ずかしがって教えてくれなかったけれど、僕の場合はシーグル兄上がこれでもかって知識は教えてくれたから。そういう事に興味もあったしね。

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