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リアム×米津翔希(よねづしょうき)
「翔希、俺のパートナーになれ」
「……へ?」
予想もしてへんかった言葉にびっくりして、気の抜けた返事をしてしもた。
「それなら他の奴に狙われんし、ええやろ?」
彼は自信満々にそう言ってニッと笑った。
「あの、そう言われましても……」
「なんや、なにか不満か?」
彼は顔を少し歪めてそう言ってきた。
「知らない人にはついていっちゃいけないって親から言われているので……」
俺は声がだんだん小さくなりながらうつむいてそう言うと、彼はハァとため息をついた。
「俺はリアム。見ての通り、ヴァンパイアや……ほれ、知らん奴ではなくなったで?」
彼の言葉を聞いてゆっくりと顔を上げると、彼は少し口角を上げていた。
「そうやけど、怖い……」
「大丈夫や、俺めっちゃ大事にするから……な?」
彼はニコッと笑って頭を優しく撫でてきた。
俺が小さくうなずくと、ありがとうと言って俺を温かく抱きしめてくれた。
fin.
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