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第9話

少し不安だがやってみるしかない。 俺がいつも早川さんにやっているみたいに、ヘナヘナなそれを舐める。しかし一向に勃たない。 「全然勃たないじゃん…」 「下手くそだからな」 そう言われ、思わず動きが止まる。 …嘘だろ!?俺って下手くそなのか!? だって、早川さんは上手いねって言ってくれたし、他の人相手でもちゃんと勃起してたし、イッてくれたし…。 だから自分は結構上手い方なのではないかと思っていたのだが…。勘違いだったみたいだ。 結構…いや、かなりショックだ。 「なんで下手なんだろう…」 「知るかよ」 落ち込んでいる俺を再びベッドに寝かせて、クスクスと笑っているこの男は、性格が悪い。 キッと睨むと、男性は俺の唇を優しく親指でなぞる。 「今度、フェラ教えてやる。次もせいぜい頑張れよ」 「今度って…」 今度なんてないけどな。コイツと会うのも、こういう事するのも、今日だけ。 だって俺はコイツが嫌いで、コイツも俺みたいなガキは嫌いだと言った。次に会う理由が見つからない。 ゆっくりと下着を下ろされ、とうとう全裸になってしまった。 やばい、思ってた以上に恥ずかしい。見られたくなくて股間を手で隠すと、ニヤリと笑いを浮かべた男。 「可愛いことするじゃねぇか」 「やっ、まって!手退かすな!」 股間を隠していた手を退かされ、ベッドに縫い付けられる。 見られた…。俺のコンプレックスでもある場所を。この男のモノも、早川さんのモノも、俺のとは全然違う。 俺のはそんなに大きくない。だから恥ずかしいのだ。

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