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第21話

美味しいご飯をご馳走になって店を出ると、手を引かれて何処か目的地があるのかズンズンと歩き始める。 どこに行くんだう。この先、ホテル街なんだけどな…。 「レンさん、どこに行くんですか?」 「ラブホ」 あー、やっぱりか…ですよね。 お金をもらう身として、レンさんのお誘いは断れないし仕方ない。 一度してしまえば、二回目もそう変わらないだろう。そうは思うのだが、快楽に抗えずただ喘ぐしかできないのが何か嫌で。レンさんから与えられる快楽が怖くて、逃げられなくて、何とも言えない気持ちになる。 行為自体は嫌な訳ではないのだが…。 ホテルに着くなり、レンさんはシャツを脱ぎ捨て程よく引き締まった男らしい体が現れる。 え、もう…!?どうしよう、心の準備が…! 「先に風呂行ってもいいか?」 「へ!?あ、どうぞ!」 あ、お風呂ね…。もう、びっくりした…。 いきなり脱ぐから抱かれるのかと思うじゃん…! でもこれで心の準備ができる。 ……あれ、後ろ解すのって自分でした方がいいのかな? 解すまでがセルフなの? 蓮さんに毎度毎度解してもらうのは申し訳ない。ベッドの隅にちょこんと座って考える。困った時はグーグル先生だ。 スマホを弄って調べていると、それに夢中でレンさんがお風呂から出たのに気が付かなかった。 「おい、出たぞ。お前も風呂行ってこい」 「うわ!? あ、はーい」 いつの間にかお風呂から出ていたレンさんに声をかけられ、びっくりしてしまった。 慌ててお風呂に飛び込み、気づいた。 そういえば、ガラス張りで中が丸見えだった筈だが、今は白く色が変わっている。色を調節できるのか。初めて知った。

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