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第36話
「あの、蓮さん、お金には困ってますけどそんな莫大な金額はちょっと…」
「なんで?足りないか?」
「違いますよ!」
これが一般人とお金持ちの違いなの?金銭感覚が全く違うのだが。100万円ってなに?そんなお金ポンと出るもんなの?有り得ん。
当の本人は不思議そうな顔をしているし、冗談じゃないのか…と少しショックになる。
「でも少ないより多い方がいいだろ?」
「それはそうですけど、限度というものがあります!俺はコツコツ稼ぐのがしょうに合ってるんです!」
「本当か?」
ジッと目を見つめられ、同様してしまう。
コツコツ稼ぐのがしょうに合ってる、そんなわけないだろ!男のチンコしゃぶってまで欲しいお金だぞ?コツコツ稼いでたら間に合わない!デカいお金がドーンと入ってきたらどんなにいいだろうか。
ちなみに昨日見た夢は宝くじ3億円が当たるという夢だった。夢から覚めてしまったことが悔しい。
「目が泳いでるけど?」
「気の所為ですよ!」
ぐいっと顔を近づけられ、これ以上バレたくない、と顔を逸らした。
嘘をつくのは小さい頃から苦手だ…ポーカーフェイスなら良かったのに…。
「夏樹が嫌なら仕方ない。 でも本当に困った時は頼ってくれ」
「はい、気持ちだけで十分嬉しいです」
十分嬉しいのだが……冷静に考えたらなんで俺の口座番号知ってるんだ?
口座番号調べるなんて朝飯前って事か?なんか怖…。という事は、今の貯金額知られてるってこと!?そりゃあ蓮さんからしたら100万円振込みたくなるよな…。
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