46 / 114
第46話
「お風呂ありがとうございました!幸せでした!」
「幸せ? それは良かった」
「次、俺入ってくるから、眠かったら先に寝てていいぞ」
その言葉に戸惑ってしまう。
本当に寝ても良いのだろうか。今日はとても疲れたから、寝たいのだが…。
でも蓮さんのベッドだし、先に寝るの悪い気がするし…。でも、先に寝てもいいって言ってくれたからいいんだよな?
そもそも今日はエッチしないのか…?
自問自答の結果、思い切って寝る事にした。
蓮さんも寝れるようにスペースを開けて端の方で丸まった。
ふわふわのベッド、俺の意識が吸い込まれるのにはそう時間はかからなかった。
*
いつの間にか本当に寝てしまっていたらしく、目が覚めたらもう外は明るかった。
天気が良いみたいで、鳥の鳴き声が聞こえてくる。
なにこのオシャレな感じの朝…。
「てか…重…」
俺を後ろから抱きしめるようにして寝ている蓮さん。さすがに起こせないけれど、身動き出来ないのもしんどい。
体制を変えたくてモゾモゾ動いていると、後ろから唸り声が聞こえた。
しまった、起こしてしまったか?
「……なつき…」
「ごめんなさい、起こしましたか?」
「…いや……いま何時?」
「8時です。結構寝ちゃいましたね」
いつもなら6時半には起きてるのに、今日はちょっと寝すぎた。ベッドが柔らかいから、寝すぎても体が痛くならないし、いつまでも寝ていられそう。
蓮さんはまだ眠そうだが、ムクリと起き上がってボーッとしている。
もしかして朝弱いのか?
ともだちにシェアしよう!