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第67話

OBの人が春樹個人に学費免除なんて言うか? 春樹と親密な関係なのだろうか……。OBだから卒業生なんだろうけど。親密な関係ってなんだよ?お友達なのだろうか。 分からん……。 「おはようございま……」 「おはよう!!遠野くん!凄いじゃないか!あのSNOW DROPと契約を取ってくるなんて!」 「そうなのか!?すごいじゃないか遠野!お手柄だな!」 悩みながらも会社に行き、営業部に入ると部長やら先輩やらが寄って集って褒めてくれた。わしゃわしゃと頭を撫でる先輩、俺の手を両手で握って「ありがとう、ありがとう!」とブンブンしているのが部長。 俺の手柄だが、半分は蓮さんの好意なんだよな……。なんか複雑な心境……。 「あ、ありがとうございます」 「あそこの社長、結構気難しいって噂だろ? お前、気弱いし心配だったんだよ」 「はは、大丈夫でしたよ。そこまで気難しい方じゃなかったですし」 いや知らんけど。俺に対する蓮さんは少なくとも気難しい性格ではないな。 他の人と話しているのあまり見かけた事ないから分からないけど。 契約を取ったのが俺ということは、これから蓮さんと仕事する機会が増えるという訳か。 たぶんそれが狙いだったんだろうな……。 プライベートと仕事はきっちり分けないといけない。そこは蓮さんも承知だろうけれど。 「じゃあまた、打ち合わせの日程を話し合って決めてくれ」 「はい、また後ほど連絡しておきます」 やっと解放され、一息つく。 仕事でこんなに褒められたのは初めてだ。あまりいい成果を上げてこなかったからだろうけれど……。 あとで蓮さんにお礼言っておこう。

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