95 / 114
第95話
とんでもない事を言って、一気にズボンと下着を下ろされた。
ローションも何も付けずに指がナカに入ってきて、激痛に悶える。
痛い、気持ち悪い、怖い。
ボロボロと涙を零しながら、止めろと必死に抵抗するが敵わない。
「ん゛!う゛ぅっ!!」
「痛がる君の顔、すごくイイよ。もっと泣いて、もっと痛がってくれ!」
どうやらこの男は、相手が痛がって泣いてる顔を見るのが好きみたいだ。とんでもない特殊性癖だ。
口の中に詰まっていたタオルを取られ、耳をベチャベチャと舐められる。気持ち悪くて鳥肌が立った。
「夏樹くんのイイ声が聞きたくなった。泣いてくれよ、今度は私を失望させないでくれ!」
「い゛っ!!痛い!!やめっ!やめて!!助けて!!!!」
ナカに入っていた指をグチュグチュと乱暴に動かし、太ももを液体が伝う感覚がした。
助けを呼んだ俺に腹を立て、頭を思い切り殴られ床に座り込む。
痛い……頭がガンガンして、フラフラする。
「嫌だ……怖い、痛い……、助けて……蓮さん……」
「れん?誰だそれは。まさか、君の恋人?ははっ!なら後ろは初めてじゃないのか。……本当に、いい加減にしてくれよ」
急に声が低くなり、早川さんの鬼のような顔が近付いて来たかと思うと、髪を鷲掴みにされ顔を上げられた。
「どんなに叫んでも、恋人は来ない。周りには見張りが居るから、絶対にここには来れない」
「……」
「あぁ、腹が立つなぁ。夏樹くん、少しは私を楽しませてくれよ」
ガっと腹を蹴られ、痛みで腹を抱えて丸まった。さっき殴られた頭が痛くて、体に力が入らない。抵抗できない。
きっとこのまま早川さんに連れていかれるんだろう。そして、次に目を覚ました時には知らない場所に連れて行かれて、身体を売って生活するんだ……。
「今から3秒数える間に出てこないと、お前頭をぶち抜くぞ」
「つーか、ぶち抜く。俺の恋人を傷付けたんだからな。死んで当然だろ?」
扉の向こうから、2人の救世主の声がした。
ともだちにシェアしよう!