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第107話
ニュプニュプと卑猥な水音と、二人の熱い吐息が室内に響く。
夏樹の中を押し開くように何度も突き立てられる肉棒に、堪らず蓮の背中を強く抱きしめた。
「大丈夫か?痛くない?」
「ん、うっ……ん、すごく、気持ちぃ」
「そうか。痛かったらすぐに言うんだぞ」
時折心配して「大丈夫か?」と聞いてくれる。そんなの大丈夫に決まっている。こんなにも大切にされているのだから。
蓮への気持ちが溢れて、どうすればいいのか分からない。
好きで、好きで……堪らない。
今までこんな気持ちになった事は一度もなく、この気持ちはどうすればいいのか。
「すき……、れん、さん……、好き……」
「っ!俺も、好きだっ」
チュ、と深く口付けながら、腰を動かすスピードを早める。
目の前が真っ白になって、何かが弾けた。ピュクピュクと白濁が飛び、自身の腹を汚した。
腹の中がじんわり温かい。蓮と同時にイッたのだろう。そう言えば、ゴム付けてなかったけど……まぁいいや。
今はとても幸せで、他のことなんて知らない。
「ごめん、中に出し……うわ!夏樹、血出てる!ティッシュ!!」
「え、本当に?全然痛みとかなかった」
「なんで平気そうなんだよ!」
そう言われても、今は全く痛みなんて感じない。
ベッドサイドに置いていたティッシュ箱を渡すと、慌てて中の白濁を掻き出し血を拭いてくれる。血が出てると言ってもそんなに大量じゃないし、このくらいなんて事ない。
蓮さんは大袈裟だなぁ、なんて思いながら動く気力もなくてしばらくベッドの上にいた。
夏樹は既にウトウトし始めていて、今にも寝そうだ。蓮は急いで風呂場まで抱えて行き、ベタつく体を軽くシャワーで流した。とりあえずTシャツだけ着せて、汚れたベッドシーツを変えて、再び夏樹をベッドに寝かせる。
あ、一つ忘れていた。またリビングに戻り、引き出しから軟膏を取り出して寝室に戻る。
もうすっかり夢の中にいる夏樹の尻に軟膏を塗る。これで早く治ると良いけれど。治ったら、また上に乗ってもらおう。
手のかかるお姫様に軽く口付けた。
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