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リクエスト

 これが食べたい、と駄々をこねるように俺に料理を作るようにせがんてきたあいつ。  俺が丹精込めて作り、ようやく出来上がったところでその姿を確認してみると、あろうことかぐっすりと寝ていた。  ここ数日、かなり根詰めて仕事をしていた気がする。無理もないか。  俺はいつもの調子で作ったものを器に盛り付ける。並べてから起こしに行こう、と決めてテーブルへと並べていく。  最後の皿を置いたところで、まだ半分寝ぼけているあいつの姿がこの部屋に現れた。 「ごはん……」  眠そうな目を擦りながら、自分の席へと座る。どんなに眠くても、俺に作ってほしいと言ったときには必ず起きてくる。 「起きろ」 「……うん。いただきます」 (この作品は第47回Twitter300字ssの企画に参加した作品です)

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