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夢いっぱい

『美味しい美味しいお弁当をリュックに詰めて、僕たちは幸せの黄色い花が咲くところへピクニックへ行くんだ』  あいつらしくない、輝いているといった言葉が相応しい書き出しであった。  俺たちにはまるで関係のないことではあるが、これはきっと世の叫びだろうか。  落ち着いた日々というものは、刺激は足りないかもしれないが心の安定には必要なものである。  嘆きとならないことを祈ろうではないか。 「……で、これにしろと」 「正解。とびきり美味しいの、期待していい?」 「文句は言わせない」  あいつの物語に出てくるものは、あいつの願望と等しい。  今日はとびきり美味しい、最高の唐揚げを作るとしようではないか。 (この作品は第63回Twitter300字ssの企画に参加した作品です)

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