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静かな方へ
「こっちにおいで」
そう言われたことはないが、あいつがしてくれたことは穏やかな生活への架け橋だったのかもしれない。
俺は今、あいつがいなければ生きていけない。
あいつは今、俺がいなければ生きていけない。
互いにそんな存在であることは十分認識している。
いつだかあいつが言っていた、俺たちの関係は何だったか。一言では簡単に言い表せないが、誰よりも強固な繋がりである。
それはまるで、大陸を結ぶ橋のように頑丈だ。
「ふぅ……」
一服しに来たあいつがやって来た。疲れているだろうあいつに、俺は甘いものを差し出した。
「ありがとう」
そう言いながらあいつは、俺の身体をそっと抱き寄せた。
(この作品は第66回Twitter300字ssの企画に参加した作品です)
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