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ジャジームーン

 静かな音楽が流れるような、そんな雰囲気を漂わせている気がした。  そういえば曲名にそれを思わせるようなものがあった気がした。  ロマンチックな男の歌、正直興味がないからこれ以上は思い出せない。  あいつに言わせれば、今宵は一緒に月を見ながら微睡まないか、といったところか。  特に何もリクエストがない中で、俺はそんなことを考えながら仕事をしているあいつのために軽食を用意した。  気分を落ち着かせる香りを放ちながら、俺はそっと部屋へと入っていく。  あいつは机に突っ伏して眠っている。心地よさそうなその姿に、何ともいえない感情が湧き上がる。  そして何か書きかけの紙を見つけた。 『月よりも君に抱かれたい』 (この作品は第71回Twitter300字ssの企画に参加した作品です)

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