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キサラギとリゲル
「君、大丈夫かい?」
キサラギはそう言うとポケットからハンカチを取り出し美青年に渡した。
その時、美青年の目を目にしたキサラギはコイツだっと思った。
それからキサラギは今すぐにでも美青年を押し倒し番の証を刻みつけたい…と言う衝動に駆られた。が、キサラギは理性で本能を抑え込んだ。
「あっありがとうございます」美青年はそう言いハンカチを受け取った。
「僕の名前はキサラギ、何があったか知らないけど僕でよければ話を聞くよ」
「僕はリゲルと言います」
「リゲルってどこかで聞いたな…」
その時、キサラギの脳裏に十数年前、自分をフったハズキの顔が浮かんだ。
キサラギはその顔に複雑な表情を浮かべた。
「僕のこと知ってるんですか?」
「え、ああ、いや、その君の父親を昔診た事があって…」
「父さんの事知ってるんですか?」リゲルはキサラギの言葉を遮るとそう言いキサラギは「ああ、まあ知ってるってほど知ってはないけど」と言う言葉を発した。
リゲルはキサラギに親近感を覚えた。リゲルはキサラギに父親を不慮の病で亡くした事を話しキサラギはリゲルに同情した。
リゲルはキサラギに話をした事で少しだけ元気を取り戻した。
それから連絡先を交換した二人は別れ後日、喫茶店で再会した。
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