酔ってるとき勃ちにくいって話をしていたのは誰だっけ？ ... ... ... ああ、そうだ、ダッチーだ。 まだ片想いしていた頃に、飲みながらそんなことを話すダッチーに、『誰との話だよ』って嫉妬したんだっけ。 ダッチー、それは嘘だよ。少なくとも俺は違うみたい。 「やっ、やぁぁ、もう... ... ... ッ！」 「いいよ、イッて」 「っ、あああああ！！！」 何度目かの絶頂を迎えた俺は、全身をピクピクさせながら欲を吐いた。 いつの間にか脱がされたシャツがベッドの下に落ちていて、そのお陰でお腹は自分の白濁でベトベト。 「はぁ... っ、は、アキトさ... も、むり... 」 「何言ってるの？お仕置きって言ったでしょ？まだまだこれからだよ」 「ひっ！や、アキトさん... っ！！！」 ぎゅっ、と俺の下半身を握ったアキトさんに優しさなんて何処にも見当たらなかった。 耳元で囁やかれてから、アキトさんの総攻撃が始まった。口も、唇も、もちろん口内も、耳も首も鎖骨も、残念すぎるほどに貧相な胸も乳首も、身体のいたる場所を舐められて弄られた。 下半身はずっとアキトさんの手の中で、俺の弱いところばかり狙うように攻められ、イッてもイッても休む暇なんて与えられない。 『お仕置き』というその表現がぴったりだと思うくらい、アキトさんは意地悪だった。 それなのに俺は『やめて』とは言ってみるものの、全身でアキトさんからのお仕置きを悦んでいるようだった。 そこ証拠に出したばかりの下半身は、既に膨らみ始めている。 アキトさんから与えられる刺激は、嫌だと思えなくて全て受け入れてしまう。 それが何故なのか、考える余裕なんて何処にもなくて、俺は女みたいな喘ぎ声を出し続けていた。 「ねぇ響くん... 」 「ん、... っふ、え？」 「今日はお仕置きだから、響くんが嫌だって泣き叫んでも止めない。俺のこと嫌いになったり恨んでもいい。傷付けてしまうこと、先に謝っておくね。」 「ア、キトさん... ... ？どういう、意味... ... ？」 「"ごめんね、響くん"」 「... っえ！？... ... いっ、やあ！？」 それまで身体を弄っていたアキトさんの右手の指が、ツゥッと俺の後孔をなぞった。 と思えばその指に力が入り、ゆっくりとナカに入ってくる。 「や、だ！アキトさっ、何して... っ」 「力抜いて、じゃないと響くんが痛いだけだよ」 「っ、やだ... っ、抜いて、汚いっ」 肉壁を拡げるように、ゆっくりと奥を目指すその指が、俺になんとも言えない圧迫感を与えた。本来なら『指を入れる』なんて使い方しないその場所に、アキトさんの綺麗なあの指が... と思うと今すぐ抜いて、手洗いして欲しい。 けどその指は退くこと無く俺のナカに入ってきて、何かを探るように動くんだ。 痛いよりも圧迫感と異物感、そして混乱で俺の身体はガチガチに固まって、アキトさんの言葉を聞いても力を抜くなんて出来なかった。 「アキ... ト... さ、おねが... ... っひん！？」 「... ... やっと見つけた。」 「や！？やだっ！やだ、そこいやっ」 「大丈夫、もう少ししたら気持ちよくなるよ」 アキトさんの指先が、俺のナカの何かに触れた瞬間、全身に電流のような... 強い刺激が走った。 脳内で『そこはダメ』と警報がガンガン鳴るような、本能がダメだと言ってるみたいに。 どれだけ嫌だ、ダメだ、と繰り返し懇願しても、アキトさんはそこを狙って指を動かし、気付けばその指が２本に増えていた。 グチュリ、と音を立て、ナカでバラバラに動く２本の指。 圧迫感と異物感しか感じなかった俺が、徐々にその指から与えられる快感に気付き始めた頃、アキトさんはそれを見逃さなかった。 「ね、気持ちよくなってきた... ？」 「ん、っ、わかんな... っ」 「嘘つきは嫌。分かるよ？響くんの声、甘くなってきたから。」 「っああ！！アキトさ... っ、」 「教えて？気持ちいい？」 「... っ、きもち、い... ... ... っ！」 俺の答えに満足そうな表情をしたアキトさんは、俺にキスをしながらその指を３本に増やした。 「んんんーーっ！！！」 「３本入っちゃったね」 「あっ、あ... 、」 「気持ちいい？奥、触ってあげる」 「ひっ！ん、んあ... っ、も、アキトさ... ！イキたいよぉ」 「もうちょっと我慢して？」 「むりっ、あ、奥... っ、」 「うん、奥だね。すっごい締め付け、そんなにイキたいんだ？」 言葉って不思議だ。『気持ちいい』と口に出せば、本当にそう感じてしまうんだ。 アキトさんの指が３本に増えると同時に、俺はそれまでで一番と言ってもいい程に快楽に溺れていた。 イキたい、そうアキトさんに言ってしまうくらい、我慢汁がだらしなく光るそこを触って欲しかった。 奥を触られれば他では感じられない刺激。 でもそれじゃ足りない、それじゃイケない。 「アキトさんっ、おねが... っ、イキたいよぉっ！！イカせて、お願い... っ」 「っ、しょうがないなぁ... 」 イキたい。もう我慢できない。 後孔の奥を触ってもらって、アキトさんの手が俺の下半身を握り、少し弄ってくれればすぐに達するだろう。 アキトさんだってきっと分かってる。 でも、『ちょっと待ってね』と言ったアキトさんは俺から指を抜いた。 「えっ... アキトさ... ん... ？」 「大丈夫、すぐ挿れてあげるから」 イカせて貰えると思った俺は、情けない声でアキトさんの名前を呼んだと思う。 でもそれくらい、なんで？って思ってしまうくらい、この火照りに火照った身体は指が抜けたことを残念がったんだ。 でもアキトさんの言葉に嘘はなかった。 すぐに後孔にピト、と熱いモノが触れたのだ。 「痛かったら、爪立てても噛んでもいいから」 そう聞こえた次の瞬間、俺のナカを熱くて太い肉棒が貫いた。