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暁斗さんとこうしてエッチをする回数は、付き合ってすぐの頃から考えたらだいぶ少なくなった。 したくないんじゃなくて、お互いの仕事の都合で時間が取れないからなんだけど、でもそうなってからのエッチは一回一回がすごく濃い気がする。 この前は俺が発情したみたいに腰を振って、結局は暁斗さんにめちゃくちゃされたんだけど、それも今までに無い気持ちよさに包まれてしばらくの間は思い出してニヤニヤするくらいだったんだ。 そして今日も、同じように間隔の空いたエッチ。 この前と違うのは、俺はベッドの上で暁斗さんに跨がられているいつもの体勢で、暁斗さんが俺のモノを口に含んでるってことだった。 「っん、ふ、やぁ...っ、あ、」 どうしてこんなこと...そう考えながら暁斗さんの口の中でどんどん大きくなる俺の下半身。 そうだ、確かいつものようにキスをして胸と乳首を弄られたあと、暁斗さんが触ってくれて... 『お礼、しなきゃね』って言われて何のことだろう?って思ったら、暁斗さんは何の躊躇いも無く俺のをぱくりと咥えたんだ。 嘘でしょ!?って思ってすぐに止めてって言ったけれど、暁斗さんの口の中はめちゃくちゃ気持ち良かった。 手の中も気持ち良いけど、それとは比にならないくらい、腰が抜けちゃったんじゃないかってくらい気持ち良かった。 だから『本当に止めていいの?』って聞かれて頷けなくて、こうして咥えてもらったままでいる。 「っ、響くん、気持ち良さそうだね...?」 「んっ、だって、こんなの...っ、初めて...っ」 「そうなの?女の子に咥えてもらったことない?」 「無い...っ、ひあっ!あっ、それだめっ」 ジュポジュポと音を立てながら暁斗さんの口が上下に動く。 それはもう何年も前にそれほど好きでもなかった女の子とエッチをしたとき、ナカに入れた時に似た感覚。 でも今リードしてるのは紛れもなく暁斗さんで、そして暁斗さんの口の中の方が数倍、いや数十倍気持ち良い。 女の子に咥えてもらったことなんて勿論無いし、そもそもここを咥えたり咥えられたりなんてしたいともされたいとも思わなかった。 だから俺にとってこれは初めての体験。 愛しい人が教えてくれる快感は、止まることなく溢れていく。 「あ、きとさ、やめっ、離してっ」 「なんで?」 「だめ、も、俺っ...イクッ...!」 「...っん、」 もう無理、そう思った時暁斗さんは喉の奥に俺を押し込んだ。 溜まりに溜まった俺の欲は、そこが暁斗さんの口内だって分かっていても止められなくて、ピュルルッと身体の外に出ていく。 少ししてからまだ俺を咥えたままの暁斗さんが手のひらに俺の吐いた欲を出すまで、俺は初めての快感に酔い浸っていた。 「...いっぱい出たね。溜まってた?」 「ん...。って!暁斗さん!?ごめんっ俺!」 「何が?...それよりこれ、響くんのエッチな液でココ拡げていい?」 「はぁ!?そうじゃなくて!口!ゆすがなきゃ!汚いよっ!!」 「汚くないし大丈夫。ダメじゃないならするからね」 「ちょ!暁斗さんっ!!」 吐き出されたモノを見て現実に引き戻された俺は、暁斗さんに『ダメ』を連呼した。 だってアレを口の中に出したんだよ? 汚いに決まってるし、気持ち悪いに決まってる。変な病気になったりしないか心配だから、今すぐうがいして欲しい。 イッたのは自分だけど、気持ちよかったけど、それとこれとは別問題。 だから不満そうにそれを指に絡めてる暁斗さんに『待て』をしたんだ。 「...うがいと、手荒いが先っ!」 「やだ。」 「やだじゃない!だめっ!!」 「...やだ。」 「そ、そんな顔してもだめー!!!」 だけど暁斗さんは譲らなかった。 ぷくっと頬を膨らませ、今まで見たことない可愛い顔...っていうか明らかに拗ねてる表情をして、子供みたいに『やだ』と繰り返す。 そんな暁斗さんは初めてでどうしたらいいか分からなくなる。 でも俺だって暁斗さんが心配だし、きっと口の中は気持ち悪いだろうし、エッチはそれからでもいいって思ったんだ。 ...それでもワガママな暁斗さんは俺以上に強情だった。 『待て』をしていたはずなのに、俺の精液が絡んだ指をそっと後孔に近付けて、またあの可愛い拗ねた顔をしながら俺を見る。 少し赤らんだ暁斗さんの顔は物凄く色っぽくて、焦らすようにたまに動く指が俺の欲求を刺激した。 「あ、きとさん...っ!!」 「なぁに?」 「今日は、俺の言うこと...聞くんでしょ!?」 「うん、そうだよ」 「お、俺!待ってって、手洗いとうがいを...っひゃあ!?」 「うん、後でね。ちゃんとするから安心して?」 「ちがっ、今すぐに...っ、あ、んんっ...!」 入るか入らないか、その境目をなぞる指先に身体は反応する。 そこに触れられたら、俺の身体は無意識に暁斗さんを求めて、悦んでしまうことなんてよく分かってる。 なのに暁斗さんはそれをやめてはくれなくて、あの色っぽい顔で俺の目をじっと見つめるんだ。 そんなことされたら我慢出来なくなるのに。 俺が暁斗さんに『お願い』したことなんて、都合の悪いことは聞くつもりなんてないくせに。 「響くんのココ、また元気になってきたね。」 「っあん!」 「ふふ、早く響くんのナカに入りたいなぁ...」 「やっ、触っちゃ...ああっ、」 「久しぶりだからちゃんと解さないとね。ああ、でも響くんにお願いされなきゃココには入れないんだった。」 「っ、ふぁっ...ん、あ、きとさ...っ」 トントン、とノックするかのように孔に指を当てられて、俺のそこはヒクヒクとこれからの展開を期待する。 ...きっと暁斗さんは最初からこうなることを分かってたんだ。 してほしいことを言わなきゃしてくれない状況を楽しんでる意地悪な恋人は、追い討ちをかけるように俺の首筋をヂュッと吸い上げたあと、耳元であの甘い声で誘惑した。 「ね、早く響のナカに入れて...?」 俺が『響』と呼ばれることに慣れていなくて、それがたまらなく興奮してドキドキすることを知っている暁斗さん。 そんなことを言われたら、少し前までの俺の気持ちはあっという間に反転するに決まってて...。 「っ、あ、もぉ、いいから...っ、入れて...っ」 暁斗さんの首に腕を回し、俺は情けないことにまたしても自分から暁斗さんに『お願い』するハメになってしまったんだ。

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