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第3話
目が覚めると、何も服は着ておらず、首にはあったはずの首輪はなく、手首には手枷、足首には足枷がつけられていた。
「命。」ふいに諒から声をかけられた。
「何で‼こんなこと…?」「お前はただの性欲処理。あと…ただアルファを産むだけいい。」
と冷たくいった。
「嫌だ‼「命。黙れ。」」
静かな部屋に諒の声が響いた。
「この部屋からは絶対に出るな。」
ヒュッと息がつまる。
バタン。と諒は出ていった。
僕は何を間違ったのだろう。
ああ。この子は父親に愛されずに生きていくんだ。そう思うと静かに涙を溢した。
ジャラ 逃げることの出来ないこの枷は僕にとって地獄だった。
大学は?家族は?友人は?
「ケータイどこ⁉…」
探しても見つからない。焦って焦って。でも見つからなくて。
「いつになったら帰れるんだろう。」
そう言って目を閉じた。
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