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第4話

「…あ、そう。なら仕方ねぇなぁ」 ヨシは少し考えて、不意に掴んでいる腕を引いて、アキラを抱き上げる。 「っ!ちょ、何するッ」 突然のことに慌てるアキラだが… 「じっとしろって、日陰に連れてってやるから」 アキラを縦抱きにしてそのまま移動する。 「え…」 「ったく手間のかかる」 ボヤきながらも、 近くの公園の日陰になっているベンチまでアキラを運んで座らせる。 「……」 「ここで少し休んで帰れよ、ほらやる」 先程コンビニで買ったペットボトルのスポーツドリンクを1本アキラに手渡す。 「……ぁ、ありがと…」 反射的にお礼を言うアキラ。 「別に!俺は元々優しい奴なんだよ!」 「ふ、自分で言うヤツ信じられないんだけど…」 ヨシの言葉を聞いてクスッと笑ってしまう。 「んだと、…つか開けれねぇのかよ、貸せ」 言い返そうとしたヨシだが、アキラがさっき渡したペットボトルの蓋を何度か開ける仕草をするが開かない様子。 それを見かねて、ペットボトルを受け取り、アキラの隣へどかっと座りながら蓋を開けてやる。 「ほら、お前こんなのも開けれねーのかよ?」 「さんきゅ、いつもは開けれるけど、手に力が入んなくて…」 体調不良だからか力がうまく入らない、無理して腕麻痺しても嫌だから… 答えながら受け取ったスポーツドリンクを一口飲む。 「ん?つかお前、熱あるんじゃね?」 熱中症にでもなったかと、首を傾げながらアキラの額に手を当てて確かめるヨシ。 「…ん、気持ちいい…」 ペットボトルに触れて冷えた手で額を覆われて、ひんやり感が心地よくて、アキラはそのまま眠りそうになる。 「っておい、ここで寝るのかよ?」 「ん、少しだけ…」 そう深緑の瞳を閉じる。 身体が休息を求めているため急な眠気に抗えないアキラ…

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